■涸沢カールへ登るときの注意
北アルプスの中ではアクセスが容易とは言っても、上高地バスターミナルからだと6〜7時間はかかる山行なので、装備は万全にして挑もう。きちんとした装備で、脱水症状にならないために給水をこまめにとろう。
また、パーティー内の歩く速度が速い人には無理に合わせず、自分に合ったペース配分で登ることが大切だ。行動時間や累積標高差が今まで経験したことがないほど差があるのであれば、無理な日程組みは禁物。2泊3日での山行を計画しよう。
また、涸沢ヒュッテの位置する場所は標高が約2,300mであるため、海抜0m地点からは14℃ほど気温が低い計算になる(標高が100m高くなるごとに気温は0.6℃下がるため)。そのため夏でも涸沢はたいへん涼しく、さらに夜間になるとぐっと気温が下がるため、適切な保温着やマット、寝袋を用意しよう。
もしこの記事を見て涸沢カールへ挑戦したいと思ってもらえたのなら、その山行が安全で素晴らしいものになることを願ってやまない。