■心構え4. テント設営・片付けが大変

 筆者も経験したが、雨の中でのテント設営はとにかく大変。テントが濡れて開きづらいうえに重く、泥汚れも付いてしまう。地面がぬかるむとペグも固定しづらい。

 また、カッパを着て作業すると動きにくく、視界も悪い。設営している間にテントの中に雨が入り込むし、浸水することもある。

 テントを片付けるときも濡れて重く、汚れるため、帰ってからの片付けも一苦労だ。雨の日はグランドシートの上にテントを設営し、濡れたテントを持ち帰るための大きなビニール袋を用意しておこう。

 思い切ってコテージやバンガローなどに予約変更するのもおすすめだ。

■心構え5. 自然災害に注意

すぐにその場を離れた方がいいレベルの、雨で増水した川の様子(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 雨キャンプ中に近くの川が増水し、人やテントが流されたというニュースをときどき耳にする。宿泊するキャンプ場であまり雨が降っていなくても、上流で強い雨が降っていれば川は増水する。また、急に大量の水が流れてくる「鉄砲水」に襲われることもある。

 山の中のキャンプ場では土砂崩れが起きる危険もあるだろう。川沿いや、土砂崩れの危険がある山中のキャンプ場に宿泊予定なら、雨の日はキャンセルすることを強くおすすめする。

■雨キャンプをするならキッチン付きのコテージがおすすめ

葉の上でキラキラ光る、雨の雫。雨の日にしか見られないすてきな光景だ(撮影:ブラボーマウンテン編集部)

 安全に楽しく雨キャンプをするなら、キッチン・トイレ付きのコテージやバンガローに泊まるのがおすすめ。あまりキャンプらしくないかもしれないが、濡れる心配のない場所で雨の音を聞きながらゆっくり過ごすのも、いい思い出になるだろう。

 筆者はキャンプ場での勤務中、雨音と景色に何度も癒された。キャンプで雨に降られるとがっかりするが、雨の日にしか見られない、静かでしっとりとした自然の風景を堪能できるのは、雨キャンプの醍醐味かもしれない。