■手順1 アルミ鍋の底にチップを敷く

アルミ鍋の底が隠れるくらいにサクラチップを敷き詰める(撮影:ヒラマツアユコ)

 サクラチップの量はひとつかみ程度という説明もあるが、筆者は途中で燃え尽きてしまうのではないかと不安になり、多め(ほぼ1パック)に投入した。

 食材の量にもよるため、何回かトライしてベストな量を見つけるのがよいが、多めに投入した方が失敗はないだろう。

■手順2 焼き網大に食材を載せる

焼き網をアルミ鍋の上に置き、食材を載せる(撮影:ヒラマツアユコ)

 アルミ鍋の上に焼き網(大)をセットし、乾かした食材を載せる。チップは固形燃料がある中央から燃えていくため、鍋の真ん中あたりがいち早く高温になる。溶けやすいチーズは端に置くようにしよう。

■手順3 蓋をして固形燃料に火をつける

もうひとつのアルミ鍋で蓋をして燻製スタート(撮影:ヒラマツアユコ)

 食材を並べた焼き網の上にもうひとつのアルミ鍋で蓋をし、下に設置した固形燃料に火をつける。筆者はアルミ鍋を安定させ、火から少し離すために、焼き網(小)をかませている。

 筆者がこのスタイルで燻製をするのは今回が2回目。初めて挑戦した際はミニストーブの上に直接、アルミ鍋を置いていた。

 5分ほど経過すると鍋底が歪みはじめ、中を確認すると急激に温度があがったためか、真ん中あたりのチップが真っ黒になって煙をあげていた。

 その後、焼き網(小)をかませ、再度新しい固形燃料を用いて燻製を続行。このときは固形燃料を3個消費。

 最後の1個を使用するときは、焼き網(小)を使わず、食材の状態を見ながら固形燃料が燃え尽きる前に火からおろした。

 このような経験から焼き網(小)をかませることにしているが、時季によっては温度の上昇具合も変わってくるため、都度自身で調整することをおすすめする。

■手順4 途中で様子見してもOK

色づき加減を途中で確認(撮影:ヒラマツアユコ)

 1個目の固形燃料が燃え尽きたタイミングで、食材がどのくらい燻されたのか確認。まだ色づきが足りないと感じ、2個目の固形燃料をセッティングして再び燻製をスタート。

■手順5 燻製のできあがり

簡易的な燻製機でも十分なできあがり(撮影:ヒラマツアユコ)

 2個目の固形燃料が燃え尽きたところで蓋を開けてみると、見事に燻された食材たちが。いい色に仕上がっていた。もちろん味も上々。ビールのお供として、十分すぎるほどだ。

 今回は成功といってもよい出来栄えだった。ここで疑問が一つ。もし深鍋ではなく浅鍋だったら、固形燃料は1個で済むのではないかということ。

 浅鍋であればチップと食材の距離が近く、より短時間で燻せるのではないか。ただ、その日の気温にも左右される。今回の燻製は1月のかなり寒い時季(マイナス6℃まで冷え込む環境)に行ったため、時間がかかったともいえる。状況に応じて対応できるよう、トライアンドエラーを繰り返すしかないようだ。