あれはなんだったのだろう――。私は昨年から今年にかけ、わが身に起こった不思議な出来事を記事にすべく、谷町九丁目駅に降り立った。目的地、生國魂神社の最寄り駅である。3番出口を出て、すぐ右に向かって歩いていくと歩道橋が見えてくる。

谷町九丁目駅の出口と歩道橋

 それをまた右に曲がるとデデンと太い参道が見えてくる。

 ああ、素晴らしい天気! 青空のなか広がる生國魂神社は「ようおこし!」とばかりに、デデンと私を迎えてくれた。

 正式な読み方は「いくくにたまじんじゃ」、大阪では「いくたまさん」と呼ばれ親しまれている。

生國魂神社。社伝によれば、初代天皇の神武天皇が、国土の平定・安泰を願い、国土の守護神である生島大神・足島大神をお祀りされたのが始まりだと伝わっている。

 大阪最古の神社といわれ、その歴史はなんと2700年。近松門左衛門の「曽根崎心中」の舞台としても有名だ。

末社が11もあり、商売繁盛、縁結び、縁切り、水産業繁栄、勝運、方除け、商運、金物、カマド、家づくり、芸能上達、五穀豊穣、歯痛封じの神様がズラリと並ぶ。なんともバラエティ豊か!