冬キャンプの寒さ対策として意外と知られていないのが、テントの中に小さめのテントを設営する「カンガルースタイル」。

 ストーブや電気毛布を使う場合、灯油やポータブル電源の準備が必須で、手間がかかり、費用もかさんでしまう。

 カンガルースタイルならば、小さめのテントを1つ用意するだけでよく、安いものは5000円程度で入手できる。

 冬キャンプに挑戦したい方に向けた、手軽な寒さ対策として、実体験レポートと合わせて紹介する。

■カンガルースタイルをおすすめする理由

 今回使用した4人以上が入れるテントは、床面がなく、テントと地面の隙間が空いていた。そのため、風が吹くと冷気が入ってきやすく、空間も広いためルーム内の気温が上がりにくい。

 しかし、カンガルースタイルで用いるような小型テントは床面がありすっぽりと囲まれているため、冷気が侵入しづらく、ストーブを使ったり、電気毛布を使ったりするのに比べ、効率的に寒さ対策ができる。

 大きめのテントでは、いくらストーブや電気毛布などで部屋を温めても、隙間から冷気が入ってくると効果が薄れてしまう。

 さらに、屋外用ストーブは安くても1万円程度。加えて、燃料費がかかってくる。また、ストーブは一酸化炭素中毒を防ぐために、就寝時には消さなければならず、効果は一時的である。電気毛布は比較的安く、数千円で購入できるものもあるが、ポータブル電源に数万円かかる。

 一方、カンガルースタイル用のテントは、安いものは5000円程度で買えるため、比較的コストがかからない。設営する際もテントの中に小さいテントを立てるだけで手間がかからないのもうれしい。