■2022年の光岳小屋スタッフの面々

2022年のメンバーはこの2人

 スタート当初は、どうなってしまうことかと心配していたスタッフですが、2022年の光岳小屋メンバーはこのようになりました。2人のおかげでなんとか今日まで過ごすことができた。

 女性スタッフは関西女子のともちゃん。小屋開けから8月末まで入ってくれた。出会いはかれこれ8年ほど前になるか、剱岳に憧れて剣山荘で働いた時の同僚だ。ともちゃんは、今まで8軒ほどの山小屋で働いた経験がある。

 ともちゃんのすごいところは、あれこれと指示をしなくても自分で考えてキビキビ動けるところ。例えば、私の家に遊びに来た時に、ご飯を作ってもらうとする。ともちゃんは塩の在処や鍋の場所など、まったく説明していないのに使い慣れた台所のように動けるのだ。なかなかそんな人いないよね。

 男性スタッフは高橋くん。高橋くんは世界一周の旅の途中だったが、コロナのため旅を断念していた。ちょうど、そこにつけ込んで(?)光岳のお手伝いに来てもらうことになった。

 世界中を旅してきたからか、心に余裕を持っている。焦らないというか。2人とも穏やかで声を荒げたりしない。私はおしゃべり好きなので、聞き上手な2人でよかった。

■営業最終日だというのに

食堂からの景色も最高です。光が綺麗な朝

 もうシーズンが終わろうとしているのに、未だに余裕のない毎日を送っている。ともちゃんが山から下りてからは2人で回している、というのもあるけれど。夏の間は、朝ごはんを4時に提供するために3時起床で朝ごはんの準備をする日が続き、お客さんにいつ寝ているのか? と心配されていた。秋になってからは日の出が段々と遅くなってきて、朝ごはんもゆっくりに。

 初めは「山のいい時間に食堂でゆっくりご飯を食べている場合じゃないでしょう!」というスタンスだったけど、最近は「食堂から眺める朝の景色も悪くないよね」と思っている。

 実際にやってみてわかったことがたくさんあった。いや、まだわからないことばかりかも。

 営業が終わってしまうことに寂しい気持ちもあるけれど、どこかほっとしてもいる。山を降りたら、この1年に起きたあれこれを誰かに話したい。たくさん話したいことがある。

 まずは最後まで気を抜かずに、事故なく営業を終えたら、またみなさん聞いてくださいね。