■神秘的な「大出水」を経由し「竹川峡」で “回る”ソーメン流しを体験

竹子地区には網掛川の水源がある(写真提供:竹川峡)

 霧島連山の山麓には、一帯の山々を水源とする豊かな川が流れている。山麓にも数々の水源が出現し、「湧水町」「横川町」など、水源や河川にちなんだ地名も多い。

 水源の中でも、「大出水(おおでみず)」はぜひとも訪れたい場所のひとつ。国道223号線を牧園町宿窪田周辺まで走り、鹿児島県道50号線を経由してJR霧島温泉駅方面へ。霧島温泉駅付近で県道481号線に入り、田園風景の広がる里山を10分ほど走ると、大出水に到着する。

 水源・大出水は、その名にふさわしく、毎分22tもの湧水量を誇る。コケやシダで覆われた木々や岩の間を縫って流れる清流と、川底からこんこんと水が湧き出る様は、地球の息吹を感じさせる神秘的な光景だ。水汲み場も用意されているので、ツーリング途中に喉を潤すのにもよい。

 豊かな水の恵みと里山風景をもうしばらく味わいたい方は、大出水から県道481号線、県道55号線を経由して、国道504号線を竹子方面へ走ろう。

里山の原風景が残る竹子地区に「竹川峡」はある(写真提供:竹川峡)

 竹子地区には網掛川の水源があり、美しい水をたたえた棚田が、昔の風景そのままに広がっている。道中、田んぼのあぜ道で田を守る「田の神様(たのかんさあ)」に出会えるかもしれない。オールシーズン「“回る”そうめん流し」を体験できる「竹川峡」は、そんな里山の真ん中にある。

 ニジマスの塩焼きや、鯉こく(鯉の味噌汁)、鯉のあらいなども、川魚特有の臭みをまったく感じさせないおいしさ。清流を引き込んだ池に放たれているため、臭みが抜け、爽やかな味わいだけが残るためだ。

 川魚料理とそうめん流しがセットになった定食や、季節によっては「合鴨そば」「にゅうめん」なども楽しめる。

竹川峡の「そうめんB定食」2,100円(写真提供:竹川峡)

【店舗情報】●竹川峡

・住所 鹿児島県霧島市溝辺町竹子1427-1
・電話 0995-59-2141

・ホームページURL https://tikusenkyo.com/
※営業日時はホームページよりご確認ください