■「神々のあそぶ庭」と呼ばれるスタート地点へ

旭岳が鏡写しで見える「姿見の池」

 旭岳登山口から、まずはアイヌ語で「カムイミンタラ(=神々のあそぶ庭)」と呼ばれる「姿見(すがたみ)」まで向かう。

 筆者は徒歩でアタックしたが、旭岳の麓にある「山麓駅」から「姿見駅」までロープウェイを使うのが一般的。約10分程度で標高約1,600メートルの世界に行くことができる。ロープウェイは登山のオフシーズンでも運行しているため、冬の北海道を体感したい人にもおすすめだ。

・ロープウェイの基本情報
料金:6/1〜10/20(大人)往復3200円・片道2000円/(小人)往復1600円・片道1000円
10/21〜5/31(大人)往復2200円・片道1300円/(小人往復 1500円・片道900円
運行時間:土日祝(上り)6:00〜(下り)18:00 ※スケジュールによって異なる

■旭岳・間宮岳・北海岳を縦走

景色を遮るものはなにもない、北海道最高峰「旭岳」の頂

 「姿見」から約150分で、旭岳の頂上に到着。山頂からはトムラウシ山や白雲岳(はくうんだけ)など北海道のさまざまな山々が遮りなしで見渡せる。360度パノラマの雄大な景色は、本州の山ではなかなか味わえない絶景だ。

「旭岳」から「黒岳石室」までは視界が開けた道が続く

 「旭岳」の頂上からは標高差があまりないので、ハイキング気分で絶景の中を進むことができる。気温が低い北海道では、本来であれば標高3,000mを超えた山でしか見ることのできない高山植物を観察することも可能だ。

 「旭岳」から約4時間、間宮岳と北海岳を経て山小屋とテント場がある「黒岳石室」にたどり着く。