■8月に見られる代表的な品種

8月に入ると徐々に果肉が硬めな品種も増えてくる

<なつっこ>

「川中島白桃」と「あかつき」を掛け合わせて生まれた比較的新しい品種。果肉は乳白色でやや硬め、酸味は控えめ、すっきりとした甘さを持つ。全国シェアの半分以上を山梨県が占め、8月上旬から出回る。

<嶺鳳(れいほう)>

「一葉」と同じく、「あかつき」の枝変わり(突然変異)。高糖度で酸味が少ないため、強い甘さを感じることができる品種。肉質はやや硬めで、もっちりとした食感が特徴的。大玉に育ちやすく、果皮が美しい赤色に染まるので、贈答用としてもおすすめ。

<川中島白桃(かわなかじまはくとう)>

8月に出回り始める晩成種の代表的な存在。果肉は白色でやや硬めで、しっかりとした歯触り。酸味が少なく、甘さは十分感じられ、日持ちがよい。現在、全国で3番目に多く栽培されている、見映えもいい人気品種。地域によっては9月いっぱいまで出回る。

だいたい9月いっぱいまでが桃のシーズン

<黄金桃(おうごんとう)>

「川中島白桃」から偶然発見された品種で、8月中旬から9月にかけて出回る。名前の通り、美しい黄色い皮と実、まるでマンゴーのような高級感のある風味が特徴。袋をかけて日光を当てないまま収穫することで、赤くなるのを防いでおり、日光に当てて育てたものは他の桃と同様に赤く色づくそう。

<ゆうぞら>

8月下旬から9月にかけて収穫される晩生種で、桃のシーズンが終わる頃によく店頭に並ぶ。。ほどよい甘味があり、果汁が豊富。果肉はやや硬く、繊維は少なめでなめらかな食感と強い香りが特徴。真っ白な果肉だけれど、種の周りだけ赤いのも美しい。産地は東北エリアが中心。

<幸茜(さちあかね)>

硬めの果肉が特徴。カリカリとした食感の桃がお好みの方は、こちらをどうぞ。食感はしっかりしているが、酸味は少なく、甘みは十分感じられる。7月の出始めの桃との違いがよくわかる品種とも言える。

<さくら>

桃の中でも、特に遅い時期に収穫される晩生品種。一般的な桃に比べて、樹になっている期間が長いため、栄養をしっかり蓄えた果肉はとても密、かつ大玉で高糖度。追熟すれば、ある程度好みの硬さに調整できるのもポイント。