■既製品なら国産ブランドがベターかも

 インソールブランドとして世界的に有名なのは「シダス」や「スーパーフィート」だろう。両者ともカスタム、既製品の両方をラインナップしている。また、日本のブランドでも「B+」や「BMZ」といったインソールブランドがスキー用インソールをラインナップしている。

 大きな違いとしては、海外ブランドは欧米人の足形を元にしており、国産ブランドは当然ながら日本人の足形を元に考えられた形状をしている。カスタムインソールであれば海外ブランドは優れている点が多いが、既製品に関しては国産ブランドのほうが足に合っている人が多いかもしれない。この既製品のインソールにも、ブランドによってはいくつもの種類を展開している。

 スキー用であっても一種類ではない。国内のトップブランドであるB+インソールでは保温性を高めた物、ワイドラストやナローラストといったブーツの形状(靴幅)に適した物など、志向に合わせて選べる既製品がラインナップされており、足のサイズも3SからLLまでの6サイズ展開。用途からモデルを選び、実測した足のサイズからモデルサイズを選ぶことが可能だ。

■専門家のアドバイスがあれば心強い!

足の骨格、動きを知ることでインソールの重要性を理解できる

 既製品をブーツに入れる際は、元々入っているインソールの形状に合わせて形をハサミなどでカットすればいいので難しい作業ではない。自分でもできるが、専門店などでこだわりの職人がいれば、グラインダーで面取りをしてさらに収まりをよくしてくれる場合もある。

 インソール選びに関して、助言がもらいたければスキー用品の早期予約会は良いチャンスだ。石井スポーツの「カスタムフェア」では、インソールブランドも出店しているのでメーカーの人から直接アドバイスをもらえる。インソールブランドの人たちはスキーにも精通した足の専門家と言って良い人たちなので、足に悩みのある人もきっと良いアドバイスがもらえるだろう。

■効果を実感! 愛用は既製品

 僕自身、以前はカスタムモデルのインソールを愛用していたが、現在は既製品のインソールしか使用していない。理由はパフォーマンスの違いだ。インソールを変えて、SKIMOの競技用具で登りのタイムテストを何度も行ったことがあるが、カスタムよりも既製品のほうが5%ほどタイムを短縮できた。さらにブランドによっても確かなタイムの違いが出た。

 フィット感という履き心地よりも、パフォーマンスを優先させた結果、SKIMOだけではなく、BCスキーやゲレンデスキーでも同様に既製品のインソールを使用している。ただし、これは個人的な私見なので、それぞれの求めるスタイルに合わせてインソールを選んでもらいたい。