NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』は、大泉洋が演じる源頼朝が日本初の武士政権である鎌倉幕府を開き、13人の御家人が年若い2代目将軍頼家公とともに鎌倉幕府を引き継いでいく様を描く。

 頼朝公は富士山麓で大規模な軍事演習「富士の巻狩(ふじのまきがり)」催し、息子であり2代目将軍頼家のお披露目をした。この「富士の巻狩」の際に「曽我兄弟の仇討ち」事件が起き、日本三大仇討ちの一つとして、後世に伝えられている。

 今回は「曽我兄弟の仇討ち」の概要と、富士宮市に残るゆかりの地を紹介していこう

■日本三大仇討ちの一つ「曽我兄弟の仇討ち」

曽我兄弟の家系図 (富士宮市郷土史資料館の資料参照)

 仇討ちを実施したのは兄の十郎祐成(じゅうろうすけなり)と弟の五郎時致(ごろうときまさ)の曽我兄弟。この兄弟は、小栗旬演じる北条義時や、山本耕史演じる三浦義村と同じく、爺様(じさま)こと浅野和之演じる伊東祐親(いとうすけちか)の孫にあたる。

※似たような名前が多く出るので、本記事では伊東祐親を爺様と表記する。