超寒がりでOLさん以上に冷え性な僕は、とにかく冬が苦手だ。できることなら、1日中コタツに入ってNetflixでも観ていたいという人間である。では、なぜそんな僕が、わざわざ寒々しい冬の川で遊んでしまうのか? その理由は、冬の川には冬の川の楽しみ方があることを知ってしまったからである。

 今回はそんな冬の川の魅力と、僕なりの楽しみ方、そして防寒に必要な装備の話なんかをしていきたいと思う。

■「静」と「生」こそが冬の川の醍醐味だ

 冬の川には鮎釣り師もおらず、川原で酔っ払ってウェーイって叫んでいるBBQ客もおらず、同族の川下りの人間すらほぼいない。その理由は、いちいち書くまでもないけど「寒いから」である。

 でも考えてみてほしい。人がいないということは、ものすごく静かな環境の中で、自然をよりディープに楽しむことができるってことを意味している。夏にはあんなに人だらけだった川だって、冬は自分だけで独占することが可能なのだ。それはかつて、東京ディズニーランドを貸し切ったマイケル・ジャクソンのような優越感だといっても過言ではない(?)のである。

最高の川原も独り占め。たまらない優越感

 いつもとは違う「静」の世界。そして、より厳しい自然の中に身を置くことで感じられる「生」の実感。時に自然と対峙し、時に自然と溶け合い、時に己とも向き合い、新たな発見と学びと成長と癒しがある世界。そんなアウトドアの醍醐味を味わえるのが、冬の川の魅力なのである。