冬の寒空では欠かせないカイロ。近年では高発熱の使い捨て式や、バッテリー式も登場しているが、おおよそ100年前に誕生した「白金触媒式」「オイル式」と呼ばれるカイロの人気は健在だ。

 大ヒットしたキャンプを題材にしたマンガ・アニメ『ゆるキャン△』にも登場しており、劇中でなでしこがカイロを必要とする姉の桜に送ったのがこれ。その影響もあり、「ゆるキャン△ハンディカイロ」がグッズとして販売され、根強い人気があった白金触媒式カイロが再評価されたようだ。

 今回は白金触媒式カイロの使い方や、他のカイロよりも優れた点など、5つの魅力を紹介する。

■白金触媒式カイロ製品とは

 白金触媒を用いたカイロはおよそ100年前の1923年に日本で誕生し、その後に他の国からの参入などもありつつ、現在も販売されている。

●ハクキンカイロ株式会社 ハクキンカイロシリーズ

白金触媒式の元祖「ハクキンカイロ」(撮影:amarunba)

 白金触媒を用いたカイロの元祖は、その名の通りハクキンカイロだ。戦前より日本国内で流通しており、軍でも冬用の装備として採用された。日本で開催されたオリンピックでは、聖火輸送時の種火用火器としても活躍した実績もある製品である。

 現在は大きさ別に「mini」「スタンダード」「GIANT」の3種類が販売されている。燃料はカイロ用ベンジンとして、薬局やホームセンターでも入手可能だ。