■キャンプ中に気を付ける動作について

身体と荷物の距離が遠いと腰に負担がかかる

 キャンプ中に気をつけて欲しい動作が2点ある。まず1つ目は、荷物の運び方。写真のように、身体の位置が荷物から遠い場合は腰に負担がかかりやすい。なるべく腰の近くで荷物を持ち、身体に引きつけるように運ぶ。

腰を荷物と同じ高さまで下げることで腰への負担は軽くなる
中腰で作業すると腰を痛めやすい

 次に2つ目は、屈むときの姿勢である。中腰のまま作業するのではなく、しっかり腰を落とし、ときには膝を着いて、背骨が真っ直ぐになるように意識すると良い。

片膝をついて作業すると腰が痛くなりにくい

■腰痛にならない環境設定

 腰痛にならないように、環境を整えることも大切。テントの全高が自分の身長より高ければ、屈む頻度が減り腰にも優しい。

 また、キャンプの中で一番長い時間を過ごす椅子選びも大変重要である。長時間同じ姿勢を取りづづけると筋肉が緊張したままになるため、疲れや血行不良による腰痛が出やすくなる。そのため、キャンプ中に長時間同じ姿勢を取り続けるのは気をつけよう。

■最後に

 今回紹介したストレッチや体操の秒数やセット数はあくまで目安であるため、運動後に痛みが増悪しないのであれば、ストレッチの時間を20秒から30秒へ、セット数を2回から3回へと自身で調整してみてほしい。また、痛みが伴った場合は怪我をする可能性もあるため、無理をせず中断するようにしよう。

 キャンプだけではなく、仕事や日常生活でも腰痛に悩んでいる人は多い。腰痛を引き起こしている原因のほとんどは筋肉である。ストレッチや体操を行うことで、腰痛が緩和できることが多いため、腰痛を我慢せず、ぜひ取り組んでみてほしい。