■採集技術と調理はワンセット

採集技術は調理とワンセット

 たとえ大魚を釣ったとしても、さばく道具と技術がなければ活用できない。食べることを目的とするなら、身につけるべき知識や用意する道具は、調理の技術とワンセットで考える。

■漁具を運ぶ負担と漁果は見合うか

漁具を運ぶ負担と漁果は見合うか

 道具の重量が採集できる獲物に見合わなければ本末転倒だ。写真は大仰な道具を持ち込んだ旅での貧しい漁果。長い足ひれや濡れたウェットスーツの荷重に対して、得られた魚は少なかった。何を持ち、何を置いていくか。訪れる環境に合った漁具の見極めは重要だ。

■図鑑と実物で覚える

図鑑と実物で覚える

 独学するなら、図鑑と実物を突き合わせて目と舌で覚える。タラやウド、ギョウジャニンニクといった人気の山菜は、ホームセンターなどで苗木が買える。庭に植えて日常的に観察していると、山に入ったときにも自然と目につくようになる。

■採集のルールを知る

採集のルールを知る

 遊漁者に採集が許される水産物の種類や行っても良い漁法は制限されている。都道府県ごとに「漁業調整原則」というルールが定められている。また川には漁協独自の取り決めがある。そのほかにも、各地域が定めるローカルルールもある。事前にリサーチし、抵触しないように注意したい。

■資源を貪らない

資源を貪らない

 抱卵中の生物や小さい獲物を捕まえてしまったときは逃す。山菜は一カ所から過剰に採集しない。取り切らない。これらは採集者が長年守ってきた暗黙のルールだ。目の前に獲物がいるのは、それを育む豊かさがあったからこそ。その豊かさを損なうような利用は慎みたい。

■知らないものは食べない

怪しいもの&知らないものは食べないのが鉄則

 写真はシガテラ毒を持つこともあるバラフエダイ。植物、甲殻類、魚類を問わず、毒のある食材はどの地域にも生息する。美味しそうに見えても、確実に安全性が確かめられるものしか口にしないことは採集の鉄則だ。

カスミアジのような大物が釣れることも
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