梅雨が明ければ、いよいよ夏山シーズン到来。

 皆さん、今年の山行計画はいかがでしょう? 光小屋も、遅ればせながら予約の受付を開始しました。

 手ぬぐいにTシャツ、ナルゲンボトル、そして今年はガチャガチャまで。年々増え続けている光小屋のグッズは、どのような思いで作られているのでしょうか。今回は、山小屋のオリジナルグッズ作りの裏側をお届けします。

■山のお土産といえば、まずは手ぬぐいでしょう!

朝日がよく似合う手拭いに仕上がりました

 まず、私たちが初めて作った山小屋グッズは手ぬぐい。山小屋のグッズを作るなら、「老若男女問わずに似合う手ぬぐい」が欲しかったのです。

 そこで、鳳凰小屋で働いていた頃に出会って以来の旧友、切り絵作家の伊藤ミサさんとデザイナーの加藤ダイスケさんに協力を依頼。2人と一緒に「どんな1枚にしたら、光小屋のイメージが伝わりやすいか」「そもそも、光小屋のイメージってなんだろう?」と話し合いを重ねました。

 おかげさまで、年の大きいおっちゃんにも自信を持っておすすめできる1枚ができました。デザイナーさんが製作の過程や考え方を整理してくれたので、「なるほど。グッズ制作って、こんなふうに段階を追って考えていけばいいのか!」と、大きな気づきと学びを得られました。

■第二弾は、小屋Tシャツを作りました!

生地とプリントの色の組み合わせも、1枚ずつ作りながら選びました

 実際に山小屋を始めてみると、登山者の皆さんから「山小屋Tシャツはないの?」という声が多かった。聞かれるということは、それだけ需要があるということだ。思いついたら吉日。単純な私は、光小屋のグッズ第二弾としてTシャツの製作に乗り出した。

 せっかくならば、山でも街でも着れるものがいい。ってことで、作ってもらったのは2種類。1つは、お土産にもピッタリな「光小屋のTシャツやで!」と主張するもの。もう1つは、「じつはこれ、よく見ると山小屋のオリジナルTシャツなんだよね」とわかるものだ。

 デザインをお願いしたのは、またしても手ぬぐいでお世話になった伊藤ミサさん。何度も言うが、私は彼女の作品が大好きで、字も好きで、なんなら人柄もファンである。

◼️2つのデザインモチーフ

光岳に登った方なら、誰もが覚えているであろう風景がモチーフです

 「アースハンモックが広がる木道を歩きながら見上げると、真っ白いガスが晴れて、ちっこい小屋が姿を表す。その瞬間、心がホッとする」

 1つめのデザインは、光小屋の姿を想う時、真っ先に思い浮かんだ景色を切り絵にしてもらいたいと思った。

 2つめは、よりわかりやすく光岳っぽいデザインを意識した。山小屋Tシャツは記念に買う人も多い。光岳は、ハイマツと雷鳥生息地の世界的南限地ということで、ハイマツの間からちょこんと顔を出している雷鳥をモチーフにしてもらった。ハイマツのデザインが羽根のように見えて、着ると天使の羽根のようで素敵だ。

 他の山で光岳の天使を見つけたら、声をかけてみましょう。きっと、テカリの四方山話が聞けるはずです。

2つめは、ハイマツの間からちょこんと顔を出している雷鳥がモチーフ

 ちなみに、周囲には「山は速乾素材がいい。コットンTシャツなんて買わないよ〜」と止められた。それでも私は肌触りが好きなので、ボディはコットンを選んだ。

 勢いで4色も作ってしまった……。しかも、サイズ展開があるので、結構な枚数を作った。

 「よく考えたらわかるでしょう!」と突っ込まれそうですが、案の定、減らない在庫。ただでさえ、狭小の山小屋の保管スペースの大半を嵩張るTシャツが占めて大変だった。山の空気を存分に吸い込んだTシャツ在庫の山は、今は下界の自宅に眠っている。山で保管していたので、光岳登頂済みのTシャツである。

 結局、今年は速乾生地にボディを変更して、同じデザインのTシャツを再販する予定。やっぱり、人の忠告はよく聞くべきです。