暖かくなるにつれて、外で過ごす時間も増えてくる季節である。そんな時期に気軽に楽しめる釣りのひとつが、クロダイ(チヌ)やキビレをルアーで釣るチニングだ。クロダイは海の魚というイメージが強いが、夏にかけては河川にも入り、身近な河口部や下流域でも狙えるようになる。

 筆者の経験にはなるがまったく海水が混ざっていない流域でも釣れたことがあり、特別な装備や遠征をしなくても、近場で楽しめるのが河川でのチニングの魅力である。

 ソフトルアーであるワームを使ったシンプルな釣りから、水面のルアーに食いつく反応を楽しむトップゲームまで、これからの季節は気温も水温も上がってチニングの面白さを感じやすい時期といえる。

■これからの季節に楽しめるチニング

 水温が上がるこれからの季節は、クロダイの活性も徐々に上がってくるタイミングである。冬の間は動きが鈍かった個体も産卵後の体力を回復するために、エサを求めて動き始め、エサの豊富な河川内にも姿を見せるようになる。

 特に潮の満ち引きによって海水が入り込むエリアでは、エサを求めて昼夜関係なくクロダイが入りやすく、昼間の明るい時間帯にも気軽に狙うことができる。時間帯を気にせずに釣りができる点でも、今からの時期は始めやすいシーズンといえるだろう。

■河川で楽しむチニングの魅力

潮の満ち引きで海水が混ざる河川、こういった河川はクロダイが入りやすく石積みにエサも豊富にいる

 河川でのチニングは、昼夜を問わず、海の堤防に行かなくても、近くの河川で釣れるため、思い立ったときに釣りができる手軽さがある。

 また、河川は足場が安定している場所も多く、安全に釣りがしやすい。気軽にルアーフィッシングを楽しみたい人にとっても、向いている釣りといえる。

 クロダイは警戒心が強く、簡単にはルアーに食いつかない(口を使わない)魚でもある。そのため、ルアーの動かし方やポイント選びによって反応が変わり、ゲーム性の高さも感じられる。釣れたときの引きも強く、魚とのやり取りに手ごたえがあるのも魅力だ。

■ワームを使ったチニングの基本とサイトフィッシング

サイトフィッシングでの釣果

 河川でのチニングは、ワームを使ったボトムの釣りが基本となる。仕掛けを深く落とし底を意識しながらゆっくりと引いてくるだけでも反応が得られることがあり、シンプルな操作で楽しめるのが特徴である。

 水底を這わせるズル引きのようにゆっくりとワームを動かしながら、時折止めることでクロダイに口を使わせるイメージである。難しいアクションを必要としないため、初心者でも取り組みやすい。

 使う仕掛けは、ジグヘッドリグ、フリーリグ。ジグヘッドリグはオモリとフックが一体型のもので手軽に使える。フリーリグはオモリとフックが別々でオモリが自由に動き、ワームがふわふわと沈んでいくため違和感を与えずに魚がワームをくわえられる。

 また、水質がクリアな河川では魚の姿が見えることもあり、見える魚を狙って釣るいわゆるサイトフィッシングの要素も楽しめる。ルアーに対して反応する様子を目で確認できるのは、この釣りならではの面白さである。魚が見えるということは、立ち位置やルアーの投入する場所なども考えながらになるので、さらにゲーム性が上がる。

 サイトフィッシングでは、着水音で逃げられる場合があるので、オモリをつけないノーシンカーリグや、細長い棒状のオモリのネイルシンカーをワームに取り付けたネイルリグなどを使用することが多い。