◼️軽量モデルながら耐久性も高い

黒いメッシュのように見える部分に「マトリックス」が使われている

 もうひとつ印象的だったのが、アッパーの耐久性です。

 これまでに履いた軽量なシューズは、岩に擦ったり、藪を漕いだりするうちに、アッパーやトゥのメッシュ部や縫い目周りが傷みやすかったのですが、本モデルは半年使っても目立ったダメージはなし。アッパーに採用されている超軽量なのに耐摩耗性と耐久性に優れる素材「Matryx(マトリックス)」の丈夫さを感じました。

トゥキャップもしっかりとした造り

 また、インナーにはGORE-TEXメンブレンを搭載しており、雨や濡れに対して強く、高い通気性も兼ね備えていることもポイント。天気が悪い日でも快適で、山でも街でもお世話になりました。

◼️アウトソールは独自開発の「コンタグリップ」を採用

この手のモデルとしては深めのラグパターンを採用

 アウトソールには、サロモンが独自に開発した「コンタグリップ」が採用されています。

 色が違うパーツだけ周囲よりやや深めで、滑りやすい路面に強いラグ構造は、トレランシューズの開発で培ったノウハウが生かされているそうです。

 雨上がりや霜が溶けた午後の稜線のような泥っぽい斜面でも履きましたが、下りもしっかり止まる感覚があり、水抜け(泥抜け)の良さを感じました。

泥の斜面でのグリップの効き具合は良好だった

 あえてひとつだけ懸念点を挙げるなら、つるりとした表面の岩や濡れた岩の上でのグリップ力に不安を感じることがあったこと。

 まあ、そうした状況はどんなシューズでも滑るんでしょうけどね……。

入門者からベテランまで使える一足

これだけ使えてアンダー2万円はかなりお手頃感がある

 これだけの機能を備えながら、実勢価格は2万円前後。コスパの高さも人気を集める理由のひとつでしょう。

 ショップやメディアでは、“初めの一足”として紹介されることが多いモデルですが、用途の幅広さを考えると、中上級者にとっても使い勝手の良い一足だと感じます。私は、特別荷物が重たい山行や岩場が多いルートでは履きませんが、長めに歩く中低山から山小屋泊、荷物が軽い1泊程度のテント泊まで重宝しています。

 また、履き比べてはいませんが、“軽量なのにサポート性が高い”というX ULTRAならではのメリットは、ミッドカットモデルの方が生きそうに思います。特に、従来の重たいトレッキングブーツからの履き替えに不安を感じている方には、ミッドカットが有力な選択肢となるでしょう。

 トレランシューズとトレキングブーツの良いところどり的シューズ。今ひとつ、しっくりくるシューズが見つかっていない方は、検討してみてほしい一足です。

 

<製品情報>

SALOMON/X ULTRA 5 GORE-TEX

¥22,000(税込)

サイズ:22〜31cm

重量:380g(片足)

カラー:全5色(男女それぞれ)

https://salomon.jp