◼️登りながら、下りながら。ずっと絶景が楽しめる竜ヶ岳

この風景に励まされながら山頂を目指す

 竜ヶ岳の標高は1,485mと、低山とは言いがたい高さである。ところが、登山口となる本栖湖周辺が標高900mだから、登りのコースタイムは2時間ほど。日ごろから登山を楽しんでいる人であれば、比較的登りやすい山でもある。

 特別な技術を要する難路はない。コース上に積雪や凍結の恐れがある場合は、チェーンスパイクや軽アイゼンの出番はあり得る。雪がとけるとドロドロになるため、むしろ歩きにくくなるだろう。

 ポイントは、寒さ対策だ。さすがに12月ともなれば、本栖湖周辺の最低気温は氷点下。日中でも10℃に届かない日が多い。となると、山頂でじっとダイヤモンド富士を待っている間は極寒で、保温対策が肝要となる。

 ぼくは、断熱仕様のレジャーシートと小さな折り畳み椅子を持っていく。停滞時に羽織るフードのついたダウンジャケットもザックに忍ばせている。900mlとやや大きめの保温ボトルには熱湯。手袋やカイロの類も欲しい。当然、衣類は冬山用である。