■ユニクロ・ワークマンで揃える“日常レイヤー”コーデ

 アウトドア専用のアイテムでなくても、レイヤリングで快適に過ごせるのではないか。素材や組み合わせを意識して、手持ちのユニクロやワークマンの服でも“3層レイヤー”を考えてみたい。できるだけコストパフォーマンスが高く、初心者でも揃えやすいアイテムを選んでみた。

●ベースレイヤー例

 ユニクロなら「ヒートテックインナー」「極暖・超極暖ヒートテック」シリーズ、ワークマンでは「メリノウールインナー」などが定番だ。ただし日常であっても、たくさん汗をかく場面では濡れや湿気が解消されず、冷えに繋がることもある。運動用の吸汗速乾シャツなどの応用も検討しよう。

●ミドルレイヤー例

薄手で動きやすく、かさばらないものがよい。特に寒さが厳しいときにはユニクロのウルトラライトダウンジャケットなどもおすすめ。

 ユニクロの「フリースジャケット」「ウルトラライトダウンベスト・ジャケット」、ワークマンの「ハーフジッププルオーバー」や「インナーダウンベスト」などが使いやすい。手持ちの薄手のダウンやカーディガンでも代用可能である。

●アウターレイヤー例

 ユニクロであれば「ブロックテックパーカ」や「ハイブリッドダウンパーカ」、ワークマンでは防風、断熱機能がある「ウォームジャケット」、「プレミアム超撥水ソフトシェルシリーズ」などが挙げられる。ウィンドブレーカーや中綿コートでも問題なく応用できる。

 ポイントは「薄くて機能的なものを重ねる」ことだ。動きやすさを保ちながら、必要に応じて着脱もできて、持ち運びにも便利。

■日常で“3層レイヤー”を活かすコツ

 ある程度暖房の効いた室内ではベースとミドルの“2層”で十分である。外出時にアウターを羽織るだけで温度差に柔軟に対応できる。また暖かい場所や、体を動かして汗ばんだら、ミドルレイヤーの前を開けたり脱いだりして調整することで汗冷えを防げる。

 外で長時間過ごす場合は、気温によって組み合わせを変えたい。

・10℃前後なら、フリース+防風・防水ジャケット
・5℃以下なら、薄手のダウン+防風・防水のある中綿入りジャケット

といった具合に、気温と環境に合わせて調整するとよい。

■アウトドアの知恵で“冬を我慢しない”

適切に重ね着をすると冬の屋外でも快適に過ごせる

 重ね着は、単に防寒のためだけでなく、体温を自分で調整するための知恵である。お気に入りの服を活用しながら、薄手の機能服を上手に組み合わせることで、冬の不快な冷えを軽減できる。アウトドアで役立つレイヤリングの考え方は、日常生活でも大いに役立つ。寒さを我慢せず、快適な冬を過ごす一助として、ぜひ取り入れてみてほしい。