妙義山は、赤城山、榛名山とともに上毛三山に数えられ、群馬を代表する山のひとつです。その山容は特徴的で、遠くからもよく目立ちます。妙義山は、いくつもの峰々の総称で、白雲山相馬岳の1,104mが最高峰で、金洞山東岳が1,094mです。
所要時間が短く、巨大な石門を巡りながらスリリングな山歩きができることで人気のある「石門コース」を歩いてきました。紅葉も見頃となりつつあり、絶景と奇岩のコントラストが見事でした。
■紅葉と奇岩のコントラストが見事な石門群をいく、錦繍の絶景巡り!
中之嶽神社を起点として4つの石門を巡る「石門コース」は、妙義山の登山ルートのなかでも人気があります。その名の通り、自然の岩がまるで巨大な門のようになっており、その中をくぐり抜けるダイナミックな山歩きが楽しめます。
車道沿いにある“名勝石門群登山道”と書かれた階段を上ると、いきなり岩場“カニのこてしらべ”が登場します。巨大なアーチとなっている“第一石門”をくぐり抜けながら、その巨大さに圧倒されつつ、同時に辺りを彩る紅葉の繊細な美しさに感嘆せずにはいられません。
続いて岩壁をトラバースしてから狭い隙間をくぐり抜ける“第二石門”(カニの横ばい、たてばり、つるべさがり)、その先の分岐から“第三石門”へと向かいます。スリリングな岩場のアップダウン、近い距離で次から次へと登場する石門群に息をつく暇もありません。
■時間が経つのも忘れてしまう! 圧倒的なスケールで広がる絶景
“第四石門”のアーチの奥、ひと登りすると分岐へ。鎖が設置されているとはいえ、垂直に近い「黒田泣岩」の岩壁が立ちはだかります。その先の「大砲岩」「胎内くぐり」や「天狗の評定(ひょうてい)」といった岩の造形がある高台からの眺めは、“日暮しの景”と称されています。ゾクゾクするような高度感、露出感のある岩の上に立つと、彩り鮮やかな紅葉と奇岩たちの織りなす絶景が広がっていました。
ぐるりと山道を巡って“見晴らし台”へ。険しい妙義山の稜線を目で辿りながら、燃えるような紅葉の森からそそり立つ大岸壁のコントラストが圧巻。思っていた以上に登ってきたことを実感しながら、神社に向けて下っていきます。
御神体である“轟岩”の岸壁に寄り添うような社殿。静かに頭を下げたら石段を下っていきます。一段一段が高く、かなりの急傾斜です。手すりがなければ怖いくらい。下りきったら、右手に剣を握った巨大な“だいこく様”の前を通り過ぎ、駐車場に到着です。