豊富な知識と経験を持ち、日々たくさんの登山&キャンプ道具と接しているアウトドアショップの店員さんに、いま注目の製品を紹介していただくシリーズ。今回は、石井スポーツ登山本店の難波花英さんに「登山靴選び」をテーマに「気軽なハイキングにぴったりなシューズ」のおすすめを挙げていただきました。

■気軽に履けるハイキング向けモデルで始めてみよう

 登山やハイキングに興味があって、一度山に行ってみたいと思っているけど、続けられるかどうかわからないし、一回行ったら気が変わるかもしれない‥‥‥。登山用具を購入しても無駄になってしまうかも‥‥‥。そんなことを考えてしまい、なかなか最初の一歩が踏み出せないでいる人もいることでしょう。

 でも、興味があるのにやらないなんてもったいない! まずは、短い時間や高低差が少ないルートのハイキングから始めてみてはどうでしょう。もちろんある程度の装備は必要になりますが、最初は背伸びをせずに手頃なものを選んで、少しずつ種類を増やしたり、ステップアップしたりしていけばいいのです。

 登山靴に関しては、目的に合わせていろいろな種類が発売されています。それらの中から、ハイキング向けのモデルとして難波さんが挙げてくれたのが、SALOMON(サロモン)の「X ウルトラ 5 ミッド GTX」です。

ハイキングにぴったりのサロモン「X ウルトラ 5 ミッド GTX」

■タウンユースでも違和感のないデザインが人気

 「X ウルトラ 5 ミッド GTX」の足首部分はミッドカットですが、少し低めのデザインになっています。「軽さとやわらかさが特徴のモデルで、履き心地もソフトです。気軽なハイキングを楽しみたい人におすすめです」と難波さん。

 サロモンはフランス発のブランドで、タウンユースでも違和感のないデザインが人気。この「X ウルトラ 5 ミッド GTX」は、ハイキングシューズの中でも特に軽くてやわらかいモデルなので、日常的にも使いやすそうです。なお、メンズ用には「ワイド」モデルも用意されているので、幅広な足の人でも安心です。

履き心地もソフトで日常的にも使いやすい

■アッパーやソールの素材や機能にも工夫がある

 実は素材が特徴的で、「アッパーには『マトリックス』と呼ばれる素材を使っていて、耐摩耗性に優れています」(難波さん)。これは、個別にコーティングされたケブラーと高張度ポリアミドを使用したもので、通気性が高く、快適な履き心地を提供しています。

『マトリックス』素材は耐摩耗性に優れ、通気性も高い

 また、アウトソールには「コントラグリップ」と呼ばれるオリジナルのゴムを使用。高いグリップ性が自慢です。「土踏まずの部分(写真のグレーの部分)には、横ブレを抑えてくれる機能が付いているので、捻挫などから守ってくれます」(難波さん)

アウトソールには横ブレを抑える機能が付いている