◼️女神様とご対面
さて、楽しく喋りながら豊かなブナの森を歩いているうち、あっという間に半分ほど登ってきた。森を抜けた先に待ち受ける後半のパートには、少し岩場があり、慎重にならなければならない。そして岩地帯を越えると、今度は一面笹が生い茂る稜線が待っている。
この笹には「女神」が住んでいるんだって。ただ、女神様に会うには、一度登頂しなければならないそうだ。
数十分ほど笹の道を歩いたら、やっと山頂に到着。ここで振り返ると…… あ! 女神様! いた!
じつは、山頂から見下ろすと、笹の中を延びる登山道の形が女性の横顔に見えるのだ。伸也さんと栗田さんによれば、日本人の女神様ではなく、どうやら外国人風の顔立ちの女神様なんだと。
「ここでこう立って、こっちを向いて……」と、私は2人に指示された。何をするのかと思ったら、私の横顔と女神様のツーショットを撮影するとのこと。
「やっぱり、そっくりじゃないか」と、大笑いする2人。ま、たしかに、似ていないことはない。SNSに写真をアップして見たところ、かなりの反響を呼んだ。そんなに似ているのか、私と女神様は?
◼️帰りは、極上の温泉とデザートも堪能
下山後は、釜池という紅葉スポットに立ち寄り、小谷村村営の露天風呂にも足を運んだ。湯舟に浸かって周りの黄色い木々たちを見上げるのって、登山の最高の締め方なのではないでしょうか。
湯上がりには、しっかりデザートも食べた。小谷村には「オタリアンジェラート」という変わった名前のお店があり、地元産の季節の食材を使った珍しい味のジェラートを手頃な価格で提供している。山に登らないと女神様には会えないけども、釜池+露天風呂+ジェラートだけでも最高に気持ちのいい休日を過ごせるだろう。