■仕掛けの種類と釣り方の基本
カサゴ釣りのおすすめの仕掛けは2種類ある。それぞれの特徴を理解して使い分けることで釣果が伸びる。
●ブラクリ仕掛け
ブラクリとは、オモリと針が一体化したシンプルな仕掛けのこと。堤防ぎわやテトラの隙間に落とすだけで釣れるため、初心者に最もおすすめだ。エサはオキアミやサバの切り身、イソメ類が定番である。
釣り方は、エサをつけたブラクリをテトラや堤防際の底まで落とす。底に着いたら、2回ほどチョンチョンと竿を動かしたら止めて待つ。そこにカサゴが居ればエサを食ってくる。反応がなければ、少し移動して同じことを繰り返していけばよい。コツは、同じ場所に留まらず移動することだ。そうすると必ず反応がある。カサゴは一つの場所に群れて居ることが多いので、いい場所が見つかればヒットが続くだろう。
●ルアー釣り(ジグヘッド+ワーム)
ルアー釣りは、エサを触るのが苦手な人や手軽さを求める人に向いている。ジグヘッド(針)に2インチ前後のワームを付け、投げて落とした仕掛けで底を小さく跳ねさせるように竿をチョンチョンと動かして止めるとヒットしやすい。冬場は、仕掛けを跳ねさせたあとに止め、底でじっくり置いて待つことが効果的である。
どちらの釣り方も基本は「底を取ること」である。カサゴは岩の隙間や海藻に潜んでいるため、常に仕掛けを底にキープする意識を持つとよい。
底を取るのがわかりにくいときは、仕掛けを着水させたらカウントを取りながら10秒沈むまで待ち、そこで竿を少し動かしてみて、海藻や岩に当たるかどうかを確認するとよい。海藻にかかって引っ張られる感じや、岩に当たってゴリゴリとした感覚が伝わってくれば、底が取れている。なにもなければ、さらに15秒、20秒と仕掛けを落としていくとよい。ただし根掛かりがつきものなので、引っかかったら無理に外さず、竿先の糸を手で持ち、少し張った糸を弓のように軽く弾いて外すなど工夫が必要だ。
■道具を揃えれば失敗しないカサゴ釣り
カサゴ釣りは手軽で初心者にもやさしいターゲットである。コツをつかめば寒い時期でも安定して釣果が得られるため、入門釣りとして最適だ。道具は難しく考える必要はなく、初心者向けの入門ロッドや「ちょい投げ用」と書かれた竿を選べば十分だ。それに合う小さめのリールをお店でセットしてもらえば、すぐに釣りが始められる。仕掛けはブラクリを基本に、余裕があればワームも試してみると楽しみ方が広がる。
また、冬場は防寒対策も忘れずに。手がかじかむと仕掛けを扱うのが難しくなるので、指先の出るグローブや暖かいインナーを準備しておきたい。道具と仕掛けを整えれば、きっと初めてでも満足できる釣果を得られるだろう。