カサゴのトップシーズンは春と秋だが、寒い時期も釣果が安定しやすく、初心者にもおすすめのターゲットである。一年通して楽しめるうえ、堤防の足元や岩場を丁寧に探ればヒットが期待でき、食べても美味しいことから人気が高い。

 本記事では、これからカサゴ釣りを始めたい人に、準備するといい道具や仕掛けの基本をわかりやすく紹介する。

■寒い時期も楽しめる! カサゴ釣りの魅力

 カサゴは岩礁帯やテトラポッド周りに潜む魚で、堤防や磯などから手軽に狙えるのが魅力だ。テトラポッドの隙間や堤防際を探れば簡単にアタリがあり、釣った後は煮付けや唐揚げなどさまざまな料理で楽しめる。

 初心者や子どもでも釣れるカサゴだが、寒くなるこれからの時期は、水温が下がるにつれカサゴの動きも鈍くなる。仕掛けを速く動かすよりも、ゆっくり操作しポイントを丁寧に探ることが大切だ。焦らずじっくりと誘うことが、寒い時期の釣果を伸ばすコツといえる。

子どもでも釣れる!  カサゴは通年楽しませてくれる魚

■初心者におすすめの竿とリール+α

 短めの竿と小さめのリールさえあれば、カサゴ釣りは始められる。竿(ロッド)は、2m前後の軽いものを選ぼう。釣具店で「ちょい投げ用」や「初心者セット」と書かれている竿で大丈夫だ。足元を探る釣りになるので、長い竿は必要ない。リールは竿に取り付ける糸巻きのことで、2000番か2500番の小さいサイズを選べば問題ない。

 釣具店で「この竿に合うリールが欲しい」と言えば、ちょうどいいものを教えてもらえる。あとは、リールに糸を巻けばすぐに釣りを始められるが、初心者なら「糸も一緒に巻いてください」とお願いすると安心だ。道具としてはこれだけを揃えれば、まずはカサゴ釣りを始められる。難しいことは考えず、シンプルに準備するのが失敗しないコツである。

筆者が使用しているのは2500番のリール

●経験上あると便利な道具

 竿とリールさえあればカサゴ釣りは始められるが、実際にやってみると「これがあると安心だ」と感じる道具もある。ひとつはプライヤー(針外し)。カサゴはエサを丸飲みしてしまうことが多く、針が喉の奥に掛かってしまう場面がある。そんなとき、先端が細いプライヤーがあれば、手を傷つけずに安全に針を外すことができる。プライヤーで糸を切ることもできるので、仕掛けを変えたりするときにも便利だ。

 もうひとつは、フィッシュグリップ(魚つかみ)。カサゴは背びれやエラに鋭いトゲを持っており、素手でつかむとケガをしやすい。フィッシュグリップを使えば安全に持ち上げられ、写真を撮るときやクーラーボックスに入れるときにも便利である。この2つは持っていると安心できる「経験上おすすめの便利道具」である。

プライヤーは、あると便利な万能ペンチ