赤城山は、群馬県前橋市を中心に広がる複成火山群の総称で、主な山体として黒檜山(くろびやま)や地蔵岳(じぞうだけ)、駒ヶ岳(こまがたけ)など複数の峰々を持つ。

 その中でもカルデラ湖「大沼」の東側に位置する黒檜山は、赤城山の最高峰として人気のルートだ。登山の魅力に加えて、火山活動によって形成された大沼ではボート・釣り・キャンプなどのレジャーが楽しめるため、幅広い層に親しまれている。

■黒檜山登山コースの紹介 

大沼を囲うような赤城山。その最高峰・黒檜山の周回コース(国土地理院地図より引用)

●駒ヶ岳登山口へのアクセス

 赤城山・大沼エリアには無料駐車場が複数整備されており、赤城駒ケ岳(以下、駒ヶ岳)登山口と地蔵岳登山口の両方から近い県立赤城公園大洞(だいどう)駐車場がおすすめ。115台もの駐車スペースを持ち、無料で利用できる。関越自動車道・赤城IC、または前橋ICから県道4号・16号経由で約1時間ほどで到着だ。

 一方、公共交通機関の場合は、前橋駅から関越交通バス「赤城山ビジターセンター行き(2025年4月26日より赤城山ビジターセンターの建替え工事が行われており、完了までは「あかぎ広場前」が終点)」が運行している。乗車時間は約1時間15分。大沼湖畔で下車すれば、登山口は目の前だ。

無料で利用できる、広々とした県立赤城公園大洞駐車場。トイレも備わっている

●標準コースタイム

【大洞駐車場から黒檜山周回コース】所要時間
大洞駐車場 (0:00) → 駒ヶ岳登山口(0:20) → 駒ヶ岳(1:30) →
黒檜山 (2:30) → 黒檜山登山口 (3:30)→ 赤城神社(3:45)
歩行距離:約5.2km
累積標高差:登り 570m、下り 570m
合計所要時間:3時間45分

■日本百名山・赤城山の最高峰とカルデラ湖を満喫!

赤城山最高峰の山頂はあまり開けていないが、すぐ近くに絶景スポットがある

●大洞駐車場に駐車し、駒ヶ岳登山口へ

 赤城山登山の拠点として人気の大洞駐車場は、標高1,360mに位置し、赤城神社や大沼にも近くアクセスも良好。無料で利用できるうえ、トイレや売店、観光案内所などの施設も近隣に整備され、登山前の準備や下山後の休憩に最適なロケーションだ。地蔵岳と合わせて登るのもおすすめだ。

 登山口までは、カルデラ湖・大沼を眺めながらの心地よい遊歩道。湖面を渡る風が清々しく、夏の登山でも快適なスタートを切ることができる。登山口から先は、樹林帯の山道へと入っていき、いよいよ本格的な登山の始まりだ。