夏の夜、川辺でのんびり楽しめるアクティビティといえば「テナガエビ釣り」だ。大がかりな道具は不要で、住宅地近くの浅い川やテトラ帯などで十分楽しめる。今回は、ウキ釣りと仕掛けカゴを組み合わせた、筆者おすすめの“二刀流スタイル”を紹介する。安全対策やエサのコツも含めて、初めての人でもすぐ始められる実践ガイドだ。

■夜になると動きが活発に。テナガエビの習性を知ればもっと楽しい

浅場に現れたテナガエビ。ライトに浮かぶ姿をそっと狙おう!

 テナガエビは夜行性の生き物だ。日中は石の隙間などにじっと隠れているが、夕暮れ以降になると、エサを求めて水中を歩き回るようになる。この特性を知っておけば、釣りの時間帯や狙うポイントの選び方も変わってくる。

 夜の水辺は静寂に包まれ、昼間とはまったく違う表情を見せる。懐中電灯で水面を照らすと、ぴょんと跳ねて逃げる影。そんな瞬間に出会えるのも、夜ならではの楽しみだ。暗い時間帯での釣行は安全対策が欠かせないが、装備をしっかり整えれば、家族でも挑戦できる。

 筆者は明るいうちはウキ釣りで遊びながら、夜に向けて仕掛けカゴを沈めておく「時間差アプローチ」がお気に入りだ。夜に活動が盛んになるテナガエビの習性を味方につければ、より多くの収穫と発見が待っている。

■ウキ釣りで挑戦!  気軽に楽しめる基本の釣り方

仕掛けはとてもシンプル。竿の代わりに適度なサイズの流木なども

 テナガエビ釣りの定番は、視覚的にも楽しい「ウキ釣り」スタイル。延べ竿にウキ・オモリ・ハリをセットし、石の隙間や護岸の影、水深30~80cm程度の浅瀬に仕掛けをそっと落とす。エサはアカムシやサシ、魚の切り身など、においの強いものが効果的だ。

 ウキが小刻みに動いたらアタリの合図。焦らずゆっくりと合わせて引き上げると、小さなハサミが特徴のテナガエビが姿を現す。釣りの面白さをシンプルに味わえる方法だ。