■カゴ仕掛けでW収穫!  釣りと並行して“待ちの遊び”も楽しい

仕掛けカゴを沈めておけば、釣りの合間にWチャンス

 ウキ釣りや探り釣りで手応えを楽しみつつ、その合間に“プラスαの楽しみ”としておすすめなのが、エサを入れた仕掛けカゴを使ったテナガエビ獲りだ。浅場や石の間にカゴを沈めておけば、あとは放っておくだけ。テナガエビが自らエサの匂いを辿ってカゴに入ってくれる。エサは魚のアラや切り身、サバ缶、煮干しなど、においが強く水中で拡散しやすいものが効果的。

 筆者は釣りを楽しみながら、複数のカゴを仕掛けておく「二刀流」スタイルが定番。1〜2時間おきに様子を見れば、エビが入っていることも多く、まるで“待ち時間のボーナスステージ”のような楽しさがある。

 さらに運がよければ、エサを求めて近づいてきた天然のウナギがカゴに入ってくることもある。そんな“サプライズゲスト”に出会えるのも、自然の川遊びならではの醍醐味といえる。

■調理はシンプルに。素揚げ&網焼きで美味しくいただく

採れたてを素揚げに!  香ばしさとぷりぷり食感がたまらない

 釣れたテナガエビは、調理前にきれいな水でしっかり洗い、汚れを落とすのがポイントだ。調理法としては、素揚げがもっとも手軽で、外はカリッと、中は香ばしい仕上がりに。網焼きにすればおき火の風味が加わり、よりワイルドな味わいが楽しめる。小ぶりなサイズでも味は格別、ぜひ塩だけで素材の旨味を堪能してほしい。

■安全第一&ルール遵守 ライフジャケットを忘れずに

必要な分だけをいただく。自然への感謝を忘れず

 夜の川辺は予想以上に暗く、滑りやすい箇所が見つけづらい。靴底が濡れていれば思わぬ事故につながりかねない。とくに底が見えないような深場は避け、川辺の浅くて足元が安定した場所を選ぶのがポイントだ。

 ヘッドライトやランタンは必携で、子どもと一緒ならライフジャケットも忘れずに着用したい。

 また、テナガエビは一部の河川で漁業権の対象となっており、採取に制限がある場合がある。また、天然ウナギについても、多くの河川で漁業権の管理対象となっており、体長制限などの規定が設けられていることがある。釣りや採取の前には、必ず各地域の漁協や自治体の情報を確認し、必要に応じて遊漁券を用意しておきたい。

 テナガエビは資源としても貴重な存在。乱獲は避け、食べる分だけを、感謝して持ち帰るのがマナーだ。

 気軽に始められて、味わいも豊かなこのアクティビティ、ぜひ今夏、夜の川でチャレンジしてみてほしい。