アウトドアブランドの「コロンビア」は2025年6月18日、北海道の大自然を体験するアウトドアツアー「Columbia OUTDOOR ACADEMY for Beginners 2025」の開校式を札幌市役所庁舎内で開催した。ここでは開校式の様子についてレポートする。
■札幌市とコロンビア、連携協定の一環による企画が本格始動
同ツアーは、2024年11月に札幌市とコロンビアスポーツウェアジャパンが締結した連携協定の一環で企画され、開校式には30代〜60代の男女20名が参加。主に初心者を対象に、ツアー先となる山は札幌からも1〜2時間半圏内の比較的整備された登山道で、かつ片道1〜2時間ほどで登れる山がピックアップされている。
開校式の冒頭では、札幌市まちづくり政策局政策企画部公民・広域連携推進室長の玉井和史氏が登壇し、同社との連携協定に関する概要や本ツアーが企画された経緯や目的について語った。
玉井氏は「札幌市および周辺の北海道が有する大自然と、コロンビアのアウトドアアクティビティに関する知見を生かし、自然の魅力をアウトドアの初心者にも発見していただきたい」とコメント。

■山道具は、お金で買える安全
前半メインのパートでは、コロンビアスポーツウェアジャパンの衛藤智氏から、「登山の基本〜準備編〜」と題し、登山道具に関する紹介や、使い方のレクチャーが行われた。ザック、シューズ、レインウェアの3つを登山道具の三種の神器として、それぞれの特徴や選び方、使い方について話をされた。
「山道具は、お金で買える安全です。シューズはピッタリすぎると、下りでつま先が当たって靴擦れしやすいため、足の実寸よりも1cm程度大きいサイズを選ぶといいと思います」と語った。

開校式の後半には本ツアーの募集・実施を担う、りんゆう観光 代表取締役社長の植田拓史氏が登壇。「登山の基本〜実践編〜」として、登山をはじめるにあたって必要な心構えのほか、ツアー先の三座に関するそれぞれの特徴や魅力について話をされた。
登山の特徴について植田氏は「登山の場合、基本的には人間の管理外のフィールドに身を置くことになります。そのため、自己管理能力や外部環境の変化に対応する力が求められます。みなさんにはそういったことをふまえつつも、管理外に一歩踏み出すからこそ得られる体験をしていただきたい」と語った。

前半と後半で2回設けられた質疑・応答のパートでは、参加者が積極的に挙手している様子が見受けられた。「クマ対策は?」、「トイレはどうすれば?」、「おすすめの行動食は?」といった質問のほか、シューズの防水性やザックのサイズの合わせ方など道具選びに関する質問も多く寄せられ、会場は参加者の熱意に包まれていた。
ツアーの初回は、7月13日(日)のニセコアンヌプリ。札幌駅を発着とするバスツアーで日帰り入浴も各ツアーに含まれている。ランチや飲料・行動食は各自持参。

ツアーの初回は、ニセコアンヌプリ。天気が良ければ羊蹄山を眺望できる
初年度は登山がメインのツアーとなっているが、次年度以降はフィッシングやキャンプなど、登山以外のアウトドアアクティビティも含めたプログラムを企画する予定。