岩手県から秋田県まで「八幡平(はちまんたい・標高1,613m)」を貫く道路、「八幡平アスピーテライン(通称“アスピーテライン”)」は毎年4月に開通する。
「鏡沼(通称“ドラゴンアイ”)」や雪の回廊などの絶景が有名だ。
しかし、アスピーテラインには他にも見どころがあるので見逃してはもったいない。
本記事では、春のアスピーテラインを日帰りドライブコースとしておすすめする理由と、厳選した絶景ポイントを紹介する。
■八幡平アスピーテライン基本情報
岩手県八幡平市から八幡平の頂上付近「見返峠(みかえりとうげ)」を通り、秋田県鹿角市まで横断する全長約27kmの山岳道路である。岩手山が眺望できるなど、季節を通じて絶景ポイントが多い。通行可能期間は4月中旬から11月上旬まで。
【盛岡駅前から頂上「見返峠」までのアクセス・所要時間】
自動車:55km 高速道路を使わず国道4号・282号、県道23号経由 所要時間 約80分
公共交通機関:岩手県北バス 八幡平頂上方面ゆき 所要時間約120分
■日帰りドライブコースとしておすすめする理由!

アスピーテラインは山岳地帯にありながら綺麗に整備されており、道幅も広く、比較的車で走りやすい。バスもあるが本数が少ないため、やはり自動車で周るのがおすすめだ。
頂上付近にはハイキングに最適な遊歩道もあるので、気軽に登山気分が味わえる。
なお、今回紹介するポイントはすべて道路に面しており、短時間で周ることも可能。日帰りで気軽にドライブもアウトドア気分も楽しめるのがおすすめできる理由である。
●アスピーテラインは初夏までが特に面白い
アスピーテラインは、さまざまな季節で素晴らしい風景が楽しめるが、筆者は特に春から初夏までをおすすめしたい。
見返峠付近は6月初頭まで雪が残り、下界との風景のギャップが面白い。絶景ポイントも多く、映える写真を撮影することが可能だ。
また、有名な鏡沼“ドラゴンアイ”を訪れたい場合も、見ごろは5月下旬から6月初頭となっている。
ここからは、ぜひ訪れてほしい絶景ポイントを紹介する。
■絶景ポイント1・八幡平アスピーテライン展望所

最初に見えてくる御在所(ございしょ)沼遊歩道駐車場から3.2kmほど進んだ場所にある展望所で、路肩に駐車場がある。
天気がよければ、八幡平のパノラマ風景と、岩手山を眺望できる。
視界が広く、見渡す限りの山岳地帯と、春までは冠雪した岩手山とを同時に目にすることになり、その光景に息を呑むことだろう。
■絶景ポイント2・八幡平展望台

頂上付近の見返峠はひとまずのゴール地点である。有料駐車場(500円)とレストハウスがあり、ここで休憩することも可能だ。
駐車場の端に木製の展望台があり、ここから八幡平の雄大な山々を眺めることができる。
この頂上付近一帯は春でも雪が多く残っており、トレッキングを楽しむ人も多い。「雪の回廊」の雪壁が一番高くなるのも、この付近である。
ちなみに、“ドラゴンアイ”はここから徒歩20分ほどの雪原コースの先にあるため、訪れたい人はトレッキングシューズや雪歩き用の装備が必要だ。