バーベキューシーズンが到来!  友人と、家族と、仲間たちと。みんなでワイワイ楽しむ最高のアウトドアイベントだ。しかし、バーベキューに必ず必要となってくるのが「炭起こし」。いざ火を起こそうとしたけど、まったく炭に火がつかずバーベキューを始められない……なんてことも。しかし、炭起こしはちょっとしたコツさえつかめれば、簡単に火をつけることができるのだ。

 今回は、「これをやったら火がつかない!」というNG行為と、炭起こし成功のコツを紹介していく。

■不慣れな人がやってしまいがちな5つのNG行為

 筆者は炭起こしの経験がなかった頃、友人たちとバーベキューの準備をしたことがあった。しかし、案の定炭への着火で大失敗!  これまでの失敗経験から気付いたNG行為を紹介。ぜひ炭起こしの際は、この失敗を思い出してほしい。

●1. 最初から大きい炭に火をつけるのは×

大きい炭ばかり並べても着火は難しい……

 まずやりがちなのが最初から大きい炭を並べることだ。筆者は「とりあえず形の良さげな大きい炭に火をつければいいのか!」と思っていたため、大きい炭を何個か並べ、その上にたっぷりジェル状の着火剤をたらして火をつけた。最初は火が勢いよく燃えていたので成功したかのように思ったが、着火剤が燃え尽きると自然消火。炭にはまったく火がついておらず、何度も繰り返しているうちに着火剤を使い切ってしまい、途方に暮れてしまった経験がある。

 大きい炭は密度が高く火がつきにくい。また炭が燃え始める温度も、小さい炭より大きい炭のほうが高いため、着火温度まで上がらずに火が消えてしまうのだ。

●2. たくさんの炭を最初から入れるのは×

 「たくさん炭を入れたほうが火が強くなるし、早くバーベキューを始められる!」と思う方もいるかもしれない。筆者もその1人であった。

 炭を最初からたくさん入れてしまうと、空気の通り道がなくなってしまい火がつきにくい。「火は酸素がないと燃えない!」小学生のときに習った通りである。また、炭が密集しすぎると、熱が一部分に集中してしまい、うまく全体に広がらない。よって、最初からたくさんの炭を入れるのはNGなのだ。

●3. 広い範囲に炭を並べるのは×

炭をただ並べても火はつかない

 筆者のさらなる失敗経験のひとつが、コンロの広い範囲いっぱいにたくさんの炭を並べたことだ。これだと頑張ってもやはり火はつかない……。悲しい結果になったのだった。

 炭は木材と違い、温度が高くならないと燃焼しない。しかし、広げるように平らに並べると熱が分散されてしまい、温度が十分に上がりきらず火がつかないのだ。

●4. 燃えるものを適当に並べて火をつけるのは×

炭起こしには配置や順番が重要!

 炭への着火方法を知らなかった筆者は、燃えやすいであろう紙、炭、着火剤を適当に並べて火をつけた。炭のサイズ、空気の通り道、燃焼温度、並べ方、いずれにも気を付けない、NG行為4つの合わせ技である。その結果、もちろん火がつかず2時間経過……。苦い思い出となってしまった。

 燃えやすいものを適当に並べれば火がつくということはなく、理にかなった配置や順番が炭起こしには重要なのだ。

●5. 湿っぽい炭を使うのは×

 意外と見落としがちなのが炭の湿気だ。去年から残っていた炭を使う人もいるだろう。特に屋外で保管していた炭や、長期間放置していた炭は水分を吸ってしまっている可能性がある。そんな湿気った炭は火がつきづらいのだ。「手順通りやってもなかなか火がつかない」そんな人はもしかしたら炭の湿気が原因かもしれない。