■日高市のシンボル「日和田山」 お花見ハイキング!

●高麗駅から登山口までのアプローチ

西武秩父線の高麗駅に降り立つと、周辺には異国情緒を感じさせるオブジェや街並みが広がっている。駅前の案内表示に従い、民家の立ち並ぶのどかなエリアを約20分ほど歩くと日和田山の登山口に到着する。
途中、秋頃の曼珠沙華(まんじゅしゃげ)見物で賑わう巾着田(きんちゃくだ)方面への案内看板もある。桜の季節と並んで人気の時期だ。季節を変えて訪れるのもいいだろう。道中は平坦で、これからの登山のウォーミングアップにも適した道のりだ。
●登山口から神社のある日和田山山頂へ

登山口である日和田山駐車場から山頂までは約40分。途中には、初心者向けのなだらかな「女坂」と、岩場が楽しめる「男坂」の2つのルート分岐がある。今回は展望と楽しさを求めて男坂を選択した。登り始めてすぐに登場する岩場に、子どもも大人も思わずワクワクしてしまうポイントだ。
15分ほど登ると、山頂直下の金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)に到着する。眼下には日高市内や巾着田が広がり、開放感抜群の絶景が待っている。そこからさらに緩やかな登山道を進むと、すぐに日和田山山頂に到着。こちらの展望も見事で、気持ちのよい休憩スポットだ。

●日和田山から物見山への尾根歩き


日和田山山頂から、次の山頂を目指そう。物見山(ものみやま・標高375m)へと続くゆるやかな尾根道を40分ほど歩く。途中の道は明るく整備され、軽やかなハイキングが楽しめる。木々の合間から差し込む陽の光を浴び、鮮やかに咲く花々を愛でながら、気分よく歩こう。見上げれば鮮やかなヤマツツジが一面に広がり、ときおり足元に目をやると、他の花とは違う白と薄紫色をしたシャガも見られる。
やがて到着する物見山の広々とした山頂は、ベンチやテーブルも設置されているので、昼食やティータイムに最適なスポット。山頂で一息つきながら、周囲の豊かな自然をゆっくり味わおう。

●高麗駅へと戻る周回コース
物見山から高麗駅へ至る下山道はなだらかで、約60分ほどで駅まで戻ることができる。下山道沿いには四季折々の草花が見られ、飽きることなく歩けるだろう。途中、巾着田へ立ち寄るルートも選択可能で、秋の曼珠沙華(ヒガンバナ)シーズンにはぜひ立ち寄りたいスポットだ。
下山してきた高麗駅周辺には、飲食店や地元特産品の並ぶ土産店もあるため、下山後の楽しみも充実しているのもうれしいポイントである。
■季節の花と周辺観光のススメ

日和田山は春の桜、秋の彼岸花など季節ごとの花が楽しめることでも知られている。また、登山だけでなく高麗神社など歴史・文化を感じられるスポットも多いので、初心者やファミリー、友人同士での気軽な登山やハイキングにおすすめの場所だ。ぜひ、暖かくなった春、爽やかな風景を楽しみに、訪れてみてはいかがだろうか。