■下りは日当たりが良い榧ノ木山経由がおすすめ

水根山にあった下りの分岐点

 下りは同じルートを往復するのもありですし、水根沢を下るルートもあります。この時期の沢筋は、積雪や凍結していることも多いため、チェーンスパイクとトレッキングポールを持った方が安心でしょう。取材時は寒波の影響でかなり冷え込んでおり、午後になっても沢筋は凍っていそうだったので、日当たりが良さそうな榧ノ木山(かやのきやま)の尾根を下ることにしました。

たおやかな尾根を下っていく

 下山後に車道歩きがあって遠回りになりますが、この尾根歩きがまた素晴らしかった。ふっかふかに積もった落ち葉でスリップしないよう注意が必要ですが、倉戸山までたおやかで広い尾根が続き、登りのルートとはまた違った奥多摩の良さが味わえます。

こんな感じのペロンと広い尾根なので、ルートを見失いやすい。特に下りは要注意です

 ちなみに、この下りルートは広葉樹が多く、今の時期は登山道が隠れて不明瞭になってしまうほどの落ち葉で埋め尽くされます。尾根が広いのっぺりとした箇所もあって、特に下りで使うと道迷いが多いルートだそうです。技術的に難しいポイントはありませんが、初級者の方は地図読みとルートファインディングができる方に同行してもらうことをおすすめします。

倉戸山からの下りは急なので要注意。奥多摩湖まで下ればゴールだ

 また、谷が深く、日暮れも早い時期なので、時間に余裕を持って下山する計画を立ててください。夕方は帰りのバス待ちの時間が特に冷え込みます。バスに合わせて、歩きながらうまく時間配分をするのが、賢い冬の奥多摩攻略法です。