残暑の影響か、全国的にやや遅れている紅葉シーズン。秋は渓谷沿いの景色が見事だと噂の「堂ヶ島渓谷遊歩道」を訪れてみた。
撮影した2024年11月初旬も木々の色づきが2割程度であったが、空気が澄んだ心地のよい朝だった。今回はオールシーズン観光地として有名な箱根エリアで、初心者でも歩きやすい散歩コースと、足湯やサウナも楽しめる絶景カフェを紹介する。秋の景色に包まれた清々しい山を歩けば、忙しい日々のリフレッシュにちょうどいい。ぜひ参考にしていただきたい。
■駐車場に描かれた「宮ノ下ノスタルジック散策路」を参考に散歩スタート
セピア通りの「宮ノ下駐車場(収容台数36台)」に駐車をしてハイキングスタート。お手洗いがあり、徒歩圏内にコンビニもあるため、非常に便利である。箱根宮ノ下は、明治・大正期に建てられている建物が多く、その名の通り趣のあるエリアだ。
道路を挟んだ向かい側、エクシブ箱根離宮のそばにある小道から「堂ヶ島渓谷遊歩道」がはじまる。
●自然豊かで、ハイキングや散歩にぴったりの堂ヶ島渓谷遊歩道
セピア通りから、美しい自然の景色へと変わる。堂ヶ島渓谷遊歩道は距離は短いが、渓谷沿いの草花や紅葉を間近で楽しめる「秘境」とよばれる穴場コースだ。明治時代に箱根に滞在し、日本文化を研究したバジル・ホール・チェンバレンの名前から「チェンバレンの散歩道」とも言われている。
●青空と早川の景色を楽しみながらコースを進む
散歩をスタートして夢想橋を渡り通り15分ほど歩くと、目の前に渓谷が現れる。谷底には約400万年前の海底火山活動によってできた地層から温泉が湧き出しており、 箱根の古い温泉「 箱根七湯(はこねななゆ)」の一つとなっている。
早川の流れが速く、距離が近いので少し肌寒く感じた。暖かい季節は避暑地としても楽しめる。
●道中に現れる吊り橋「桜橋」
渓谷を眺めながら少し進むと現れるのが、遊歩道の木賀温泉寄りにある吊り橋「桜橋」。東京電力が管理しており、重量制限は180kgまで(目安は大人3人または子ども4人)となっている。幅が狭く歩いていると若干揺れるので、すれ違う際は注意が必要だ。
桜橋の上からは、迫力ある川の流れを間近で見ることができる。橋を渡り切ったあとに少し進み階段を上ると、八千代橋付近の道に出る。そのまま道なりに10分ほど進むと、スタート地点となった駐車場に戻る。
澄み切った空気と美しい景色を味わえるこのコースはおよそ1時間程度でスタート地点に戻ってこられるため、旅行中の朝の散歩にもおすすめだ。