群馬県と新潟県の県境に位置する「谷川岳」。百名山のひとつとしても数えられ、首都圏からのアクセスのよさ、そして麓の温泉などと合わせて、四季を通じて多くの登山客、観光客が訪れる。
その谷川岳への入り口となるのが「谷川岳ロープウェイ」。麓から約15分の空中散歩を楽しみながら標高約1,500mの世界へ。リフトを乗り継ぐと、谷川岳へと続く稜線、そして360度の大パノラマが広がり、登山をしなくても絶景を味わうことができる。
2022年から同施設は星野リゾートが運営を行っており、12/1(日)から、その名称を「谷川岳ヨッホ by 星野リゾート」へと変更。オープニングイベントとして安全祈願祭も行われ、生まれ変わる山岳リゾートとしての新たなコンテンツも発表された。
■“ヨッホ”って? 谷川岳のリブランドとその魅力をさらに広げる
ドイツ語で「鞍部(あんぶ)」を意味する「ヨッホ(joch)」。ロープウェイ山頂駅となる天神平周辺は谷川岳中腹の鞍部に位置することからその名が付いた。
オープニングイベントにて、谷川岳ヨッホ by 星野リゾート・間島竜也支配人からは、谷川岳ロープウェイという名前の変更と今後の展望について、あくまでロープウェイは手段であり、より多くの人に登るだけではない谷川岳の新たな魅力を発見できるようにサービスを充実させていきたいと語った。
■ラグジュアリーなゴンドラを貸し切り、雪に覆われた山々を眺めながら過ごす冬の特別な体験
谷川岳ヨッホでこの冬に話題となりそうなのが「雪舞うゴンドラクルーズランチ」。これは1日1組限定(予約制)でヨーロッパの山小屋風に内装を施された特別なゴンドラを貸し切り、ドリンクやスイーツ、山頂エリアではランチを楽しめるというもの。
上りでは、ヨーロッパアルプス、チロル地方のエッセンスを取り入れたアペタイザーにスパークリングワインやりんごジュースが提供される。
ランチのメインは山頂エリアにある絶景でレストランでいただく谷川岳の新名物「パングラタン」。こぼれそうなほどのチーズにソースを器ごとオーブンで焼き上げるため、食べ進めても熱々、ぐつぐつの状態が続き、心も体も温まる山のごちそうとなっている。
景色や散策、ランチを楽しんだら下りはスイーツの時間。スイスの伝統菓子に着想を得たスイーツなどと共に、グリューワインやホットチョコレートを楽しむことができる。
雪に覆われた谷川岳の絶景をさらに特別なものにしてくれる「雪舞うゴンドラクルーズランチ」。1日に1組という特別感と相まって、忘れられない体験となるのでは。
「雪舞うゴンドラクルーズランチ」
期間:2024年12月25日〜2025年2月28日
※年末年始(12月29日~1月5日)を除く。1~2月は毎週火・水定休日
料金:1名8,500円(税・サービス料込)
含まれるもの:ロープウェイ乗車料金、ゴンドラランチセット(アペリティフ・パングラタン・デザート)
※ドリンクは別料金
場所:谷川岳ロープウェイ、展望レストラン「ビューテラスてんじん」
定員:1日1組(2〜6名)
予約:公式サイトにて5日前の18:00まで要予約
備考:状況により内容を一部変更、中止とする可能性があります
仕入れ状況により、料理内容や食材の産地が一部変更になる場合があります
■天神平スキー場は「Mt.T by 星野リゾート」へと名称変更
谷川岳の冬の楽しみといえばパウダースノー。ロープウェイ山頂駅から上部に広がる「天神平スキー場」は谷川岳ヨッホの名称変更に伴い、スキー場は「Mt.T(マウントティー) by 星野リゾート」という名称となる。
これまで同スキー場は天神平スキー場、谷川岳ロープウェイと名称が様々に認識され、特に海外からパウダーを求めて訪れるスキーヤー、スノーボーダーには分かりづらいところがあったという。そこで谷川岳、天神平、高倉山、田尻沢と共通する頭文字のTをとって「Mt.T by 星野リゾート」と名付けられた。
谷川岳でのパウダーといえば、スキー場の管理区域外での滑走、いわゆるバックカントリーフィールドの人気も高いが、これは登山と同様に自己責任のエリアとなる。しかし、同スキー場では、雪山登山にせよ、バックカントリーでの滑走にせよ、谷川岳に訪れる利用者に対して安全啓蒙という面においてサービスを展開していく予定だという。
これまで谷川岳といえば、どうしても負のイメージが先行していた部分もあるが、ロープウェイを利用すれば、日帰り登山も可能で、冬はその豊富な積雪でスキー、スノーボードも楽しめる絶好のアウトドアフィールド。さらに多くの人がその豊かな自然を楽しむことができる山岳リゾートとして今後、どのような進化を遂げていくのか。期待は増すばかり。