■名だたる山々をぐるっと見渡せる「富士見台高原」
中央アルプスの南、南信州「阿智(あち)セブンサミット」の一座「富士見台高原(標高1,739m)」は、日本百名山を見渡せる信州百名山だ。
週末の天気が快晴らしいと知った筆者は、去年の10月下旬に紅葉の富士見台高原に向かうことにした。前回は冬に登り、今回で2度目の登山。名だたる山々をぐるっと見渡せる。そう聞いただけで、山が大好きな筆者はぐっとテンションが上がるのだった。
■古代東山道神坂神社からの道
2023年10月下旬、登山道は大きく分けて3つあるが、今回は古代東山道(こだいとうさんどう)の神坂(みさか)神社から登山を開始した。およそ1300年前の佇まいといわれる道を歩いて富士見台高原へ向かう。
川沿いの道を歩いた後に少しつづら折りの道を登る。すごく静かでクマに遭いませんようにとお祈りをしながら針葉樹の森を抜けると、宿泊もできる「萬岳荘(ばんがくそう)」にたどり着いた。近くの神坂峠か萬岳荘までは車の乗り入れも可能。初心者や高齢者にもやさしい山だ。
萬岳荘はホームページによると、宿泊は4月下旬あたりから11月中旬までで、冬季は避難小屋のみの営業となる。事前に確認して訪れたい。
筆者が訪れたときは、暖かな日差しを受けたテラスが人気で、たくさんの人々がお弁当を広げたり、ティータイムを楽しんでいた。
萬岳荘を過ぎて歩きやすい道を登ると、すぐに視界がひらけていく。紅葉の盛りと聞いていたので期待が高まる。
萬岳荘の上から南側を見下ろすと、南信州の山々がオレンジに染まり、遠く南アルプス南部の山々が細い帯のように青く見えていた。