■山頂まで1時間半、往復で2時間半のお手軽ルート

強風の翌日だったため、足元一面にヒトツバカエデの黄色い絨毯

 登山口はいくつかありますが、山頂の北側に位置する焼山峠から登るルートが一番人気です。トイレや水道を完備した駐車場から、わずか1時間半で山頂に辿りつくことができ、往復で2時間半ほどの手軽なハイキングルートです。

森の山ですが、山頂の南面のみ茅場になっていて展望が抜群です

 ルート上にはとくに危険箇所や急坂はなく、ハイキング初級者でも安心しておすすめできます。もう少し歩きごたえやスリルを求めるならば、1時間ほど追加して幕岩と呼ばれる巨岩(上に登れて、展望良し)までの往復を加えるのも選択肢です。

■紅葉のピークはこれからが本番

紅葉のピークは11月に入ってからでは?

 取材陣が10月の4週目に訪れたところ、山の季節は秋に変わり始めている段階でした。

 道中、ヒトツバカエデが真っ黄色に色づいていたりしましたが、ミズナラやコナラ、カラマツの紅葉は今週、来週あたりが見ごろになるかなといった具合でした。

平日なら静かな山歩きが楽しめます

 地元の登山者によれば、例年10月末くらいがちょうどいい時期だけれど、今年は少し遅れ気味とのこと。山頂からの景色は、これから寒くなり、空気が澄んでくるとさらに良くなってくるそうです。

■都内から2時間ちょいでアクセス可能

琴川ダムがある柳平まではバスでもアクセス可能

 都内からは道が空いている時間なら、2時間ちょいでアクセスできます。公共交通機関の場合、塩山駅から大弛峠行きのバス(予約制)に乗り、柳平で降りてから焼山峠まで歩く方法もあります。しかし、例年バスは6月から10月までの土日祝日限定の運行なので、これからの時期のアクセスはマイカーか、タクシーに限られます。

広葉樹の森の中では、キノコもたくさん見られます

 きっと余裕を持って下山できるので、麓の牧丘町や勝沼でフルーツを買ったり、ほうとうを食べたり、のんびり温泉に浸かってから帰る時間も確保できるはずです。ぜひ、帰り道も含めた山行計画を立てて、秋の山旅を楽しんでください。