アユの友釣りは、初心者が単独で手を出すには少々難易度が高い釣りだ。
釣りと一口に言ってもあらゆる種類の釣りが存在し、その難易度や釣り方は多種多様だ。今回は魚の釣り方がちょっと複雑だったり、難易度がちょっと高かったりすることから「初心者にとっては敷居が高い」と言われている、3つの釣りを紹介する。
■【アユの友釣り】最初から魚が掛かった状態でスタートする一線を画す「釣り」
筆者が感じる“釣り方が複雑”という点で筆頭に挙げたいのが「アユの友釣り」だ。「アユの友釣り」は、ほかの釣りと一線を画す。
アユは縄張りを持つ習性があり、縄張りに侵入してくるほかのアユを追い出そうとする。
生きたおとりのアユに専用の仕掛けを取り付け、アユが縄張りとする川底の石周りを泳がせ、追い出そうと攻撃するアユがオトリに取り付けた針に掛かって釣れるというものだ。
最初から生きたアユを狙ったところに泳がせる技術が必要で、予備知識ゼロでチャレンジするのは無謀に近い。
だが手解きしてくれるベテランがいれば、初心者でも20匹以上の釣果が得られるのも事実。ハマるとその魅力から抜け出せず、夏の釣りはアユの友釣りしかしない人も多い。
近年は初心者向けの入門教室が開催されるなど、漁協の普及活動も盛んだ。アユ釣りに精通した知人がいない人は、入門・体験教室をきっかけに始めてみるのがおすすめだ。
■【本流トラウト・ルアーフィッシング】釣果にはなかなか恵まれないが、釣れたときの感動は一生モノ
「釣りの難易度が高い」という点では、広大で太い流れの中に潜む大型魚を狙う「本流トラウト・ルアーフィッシング」が挙げられる。
本流は渓流より川の規模が大きいことから、魚の居場所を予測するのが難しい。本流の魚は川底に身を潜めていることが多く、強く速い流れの中でルアーを川底に沈めて流す技術が求められる。
また、釣れる魚のサイズが大きいのも本流釣りの特徴である。幾度となく川に足を運んでも釣果が得られないのは当たり前とされ、ターゲットによっては何年もかけて1匹を追い続けている人もいる。
それほどギャンブル性が高いからこそ釣れた時の感動が忘れられず、一生の思い出にできるのだ。ヤマメ、イワナ、ニジマス、サクラマス、サツキマスといったこれらの本流魚は、釣れる確率が低い一方でビギナーズラックがあるのも事実だ。
一匹釣ったらやめられない釣りなので、いろいろな釣りにチャレンジしたい人は、一通りの経験を経てから本流の扉を開くのがおすすめである。