■モルゲンロートを眺めて地蔵岳へ!

 鳳凰小屋では明け方、朝日が山肌を染め上げる「モルゲンロート」を見ることができた。朝から美しい山の景色を眺めて1日のやる気を呼び起こしつつ、朝ごはんをしっかり食べて山頂アタックの準備をしておこう。

朝の天気が良ければモルゲンロートが見られるかも

 鳳凰小屋から地蔵岳山頂までは片道1時間20分程度。テントを撤収し、大きな荷物を小屋に置かせてもらい、アタックザックに行動食と水などを入れて山頂を目指した。小屋からすぐに急登となり、樹林帯を抜けると花崗岩のザレ場がお出迎え。ズルズル滑って歩きにくいが、荷物が軽いので進みやすい。踏ん張って登り切ると、地蔵岳山頂に辿り着く。

花崗岩のザレ場 歩きにくいがここを越えると山頂だ

 地蔵岳の山頂にはそのシンボルであるオベリスクが堂々とそびえている。この景色を目に焼き付けるために登ってきたので感動もひとしおだ。多くの登山客が記念撮影をしているので、邪魔にならないよう山頂からの景色をカメラに収めた。

花崗岩の大岩塔(通称オベリスク)が見事な鳳凰山・地蔵岳山頂

 地蔵岳山頂からの下りは鳳凰小屋まで50分。小屋に預けていた荷物を回収し、トイレを済ませてから下山する。鳳凰小屋から青木鉱泉までは約5時間。一気に標高を下げるため、体力の配分に気をつけて休憩をとりながら最後まで気を抜かずに下山してほしい。

■体力作りで準備が必要

 登山をしていると、山頂から遠くに地蔵岳のオベリスクを見られることが多く、いつか登ってみたいと憧れる人も多いのではないだろうか。筆者もその一人で「いつかあそこに行きたい」という気持ちを長年持ち続けてきた。

 鳳凰山登山に向けた体力作りとして、テント泊荷物を担いで日帰り登山に行く、1か月間毎日ウォーキングをする、などのトレーニングを進め、満を持して山頂に立った時は感動で胸がいっぱいになった。

 鳳凰山登山の1日目は6時間、2日目は6時間40分とコースタイムが長くテント泊荷物を背負っての山行となるため、この夏は登山に向けた体力作りを開始してもらい、ぜひともオベリスクの迫力を肌で実感してもらいたい。

 

登山ルート
1日目(6時間)
青木鉱泉→(2時間30分)→鳳凰ノ滝→(1時間30分)→白糸滝→(1時間)→五色滝→(1時間)→鳳凰小屋
2日目(6時間40分)
鳳凰小屋→(1時間20分)→地蔵岳山頂→(50分)→鳳凰小屋→(50分)→五色滝→(40分)→白糸滝→(1時間)→鳳凰ノ滝→(2時間)→青木鉱泉

●【MAP】青木鉱泉

【鳳凰小屋】
青木鉱泉から約6時間
テント泊:2,000円(1人)
小屋泊:1泊2食付き:1万円
    素泊・寝具付き:7,000円
    素泊・寝具なし:6,000円
2024年7月現在鳳凰小屋建て替え中。営業再開は2024年秋を予定。予約開始は8月から可能。

Webサイト:https://houougoya.jp/index.html