四阿山(あずまやさん)は、群馬県と長野県にまたがる標高2,354mの山だ。日本百名山の一座であり、「ぐんま百名山」や「信州百名山」などにも選定されている。
今回は四阿山と、隣接する根子岳(ねこだけ・標高2,207m)を合わせて登るルートを、筆者が訪れた2024年6月初旬の様子と合わせて紹介する。
■菅平牧場から根子岳を経由して、四阿山へと登る周回ルート
スタート&ゴール地点となるのが、菅平牧場(すがだいらぼくじょう)だ。牧場内の駐車場を利用でき、料金は300円、早朝に到着した際は帰りにゲートで支払うシステム。
菅平牧場から登山をスタートし、根子岳を経由して四阿山へと登り、周回して菅平牧場まで戻ってくる約5時間45分のコースだ。
牧場からの登山道は2本ある。根子岳に向かうルートと、四阿山へと向かうルートだ。今回は根子岳へと向かうルートを使う。
牧場沿いの登山道はレンゲツツジが群生していて、彩り豊かな登山道になっている。
菅平牧場から根子岳までは約2時間かかる。菅平牧場から樹林帯へと入っていくところに東屋があり、展望もよく休憩するのにぴったりな場所だ。東屋から先は樹林帯に入り、長い登りが続く。道中にベンチはないが、ところどころ開けていてフラットな場所があるので、休憩をとりながらペース配分を考えたい。
スタートから1時間ほどで樹林帯を抜け、登山道の両サイドが笹に覆われ、見晴らしがよくなる。傾斜は急になるが、振り返ると北アルプスを望めるので、景色を楽しみながら山頂を目指そう。
根子岳山頂にはスペースがあるため、休憩しながら景色を楽しめる。座りやすい岩が多いので、お気に入りの景色を見つけて腰掛けたい。
■根子岳から四阿山へと続く至福の稜線歩き
根子岳の山頂から下りの区間が30分ほど続く。この下りの稜線歩きは見晴らしがよく、至福の時間だった。今回紹介するルートの中で一番の見どころだと思う。30分ほど下ったところから四阿山への登りが始まる。
四阿山の山頂までは樹林帯の急登となる。根子岳山頂から四阿山山頂までは1時間15分ほど、登りの区間は45分ほどだが、眺望もないのでペース配分を考えながら一気に歩いてしまいたい。
登山道が木道の階段になると山頂は近い。山頂には2つの祠がある。
四阿山の山頂では、根子岳からは見えなかった浅間山(あさまやま)を望むことができた。根子岳に比べると山頂のスペースは狭いが、休憩できそうなところを見つけて景色を楽しもう。
四阿山からの眺望は特に浅間山方面が素晴らしく、筆者は浅間山を望みながら昼食をとった。