■雲が晴れた瞬間に見えた山頂からの雄大な景色に感動!

雲が晴れたタイミングで撮影できた山頂の標識

 避難小屋から約1時間35分、武尊山の山頂に到着。山頂からは前武尊や中ノ岳、剣ヶ峰山など武尊連山の雄大な景色を望むことができる。

 山頂に到着した時には真っ白で視界ゼロだったが、昼食をとりながら待つこと30分、雲の晴れ間から景色を見ることができた。

武尊連山。筆者が訪れたのは6月の初旬。斜面にはまだ雪が残っていた

 雲がスッキリと晴れてはくれなかったので遠くまでは見えなかったが、十分過ぎるほどのすばらしい景色だった。 

■武尊山山頂から至福の稜線歩きで剣ヶ峰山へ

 武尊山から剣ヶ峰山へと向かう区間は開けた稜線歩き。眺望が良く、気持ちのいい山歩きができる。

剣ヶ峰山へ向かう稜線。ダイナミックな景色を堪能しながら歩ける

 小刻みにアップダウンを繰り返しながら、歩くこと1時間10分。剣ヶ峰山へと到着する。剣ヶ峰山の山頂直下は少し急で狭く注意が必要だが、時おり足を止め、余裕をもって景色を楽しみながら歩ける区間だ。

剣ヶ峰山から望む武尊山。山頂付近がまた雲に覆われる直前に撮影できた

 剣ヶ峰山からの下山ルートは長く、手小屋沢避難小屋方面との分岐点まで約1時間50分。木の根が張った急な下りが続き、雨の後などは滑りやすいので注意したい。

 下山ルートでは剣ヶ峰山から急勾配の下りが続くが、麓まで降りてくると傾斜は緩やかになる。ほとんどが樹林帯歩きだったが、水々しい山林の中を気持ちよく歩くことができた。

■武尊山は花も楽しめる!  梅雨の晴れ間を狙って出かけよう

登山道に咲いていた「シャクナゲ」

 武尊山は「新・花の百名山」の一座にも選定されており、筆者が訪れた時もたくさんの花が咲いていて楽しませてくれた。

 素晴らしい眺望のため、晴れた日を狙って出かけることをおすすめしたいが、登山道の各所に美しい花々が咲いているので晴天でなくても楽しみながら歩けるだろう。ただし、雨の日や降った翌日などは濡れて滑りやすくなる岩場や木の根が多いコース。ペースが落ちることも考慮して、山行は避けるようにしたい。

 コースの途中にトイレはなく裏見ノ滝駐車場のみとなる。水場は手小屋沢避難小屋に豊富な水場があるので補給は可能だが、十分に用意して、トイレを済ませてから出発したい。 

 

〈登山ルート〉
裏見ノ滝駐車場⇒(5分)⇒武尊神社⇒(50分)⇒分岐点⇒(1時間5分)⇒手小屋沢避難小屋⇒(1時間35分)⇒武尊山⇒(1時間10分)⇒剣ヶ峰山⇒(1時間50分)⇒分岐点⇒(40分)⇒武尊神社⇒(5分)⇒裏見ノ滝駐車場

●【MAP】武尊山・裏見ノ滝駐車場