日光白根山(にっこうしらねさん)は、群馬県と栃木県の県境に位置する日光火山群の主峰で日本百名山のひとつだ。周囲に座禅山(ざぜんやま)などの外輪山を従え、その内側には五色沼(ごしきぬま)をはじめとする湖沼がある。

 標高は2,578mで、関東以北最高峰。日光白根山より北側にこれ以上高い山は存在しない。山頂からは辺り一帯を見渡せ、6月~7月に見頃を迎える高山植物も豊富なことでも知られる人気の山である。

■ロープウェイ山頂駅から「日光白根山」を目指すコースマップ

ロープウェイ山頂駅から日光白根山山頂までの周回コース(国土地理院地図より引用)

 標高は2,578mと高いが、登山ビギナーやライトハイカーを2,000m地点まで運ぶ「日光白根山ロープウェイ」が2024年は、6月1日に営業開始となる。ロープウェイ山頂駅からも往復約5時間を要する行程だが、その苦労に見合う絶景が待っている。

 防寒対策など、登山の準備をしっかりと整え、日光白根山の頂を目指してほしい。

遮るもののない日光白根山山頂からの絶景

●ロープウェイ山頂駅〜七色平分岐

 ロープウェイ山麓駅と山頂駅間の標高差600m、約15分の空中散歩を楽しんだら、そこはもう標高2,000mの世界だ。準備を整えたら、まずは1.2㎞先の七色平分岐を目指そう。所要時間は約40分だ。

 山頂駅周辺は遊歩道が整備されており歩きやすい。野生動物防護柵から先が本格的な登山道だが、しばらくはなだらかな道が続くので、足慣らしのつもりでゆっくりと歩こう。七色平分岐を左に進むと、「七色平避難小屋」が見えてくるが、経年劣化のためか、立入禁止となっている。このあたりから、いよいよ登りが始まる。

 避難小屋周辺では、7月前後に見頃を迎える「ハクサンフウロ」の群生を見ることができる。

登山道沿いに咲く「ハクサンフウロ」
有事の際に頼れる避難小屋