登山者にとって、いまやスマホは必須装備と言っても過言ではない。筆者も山にスマホは必ず持っていく。また、スマホ落下防止のためにバックパックかパンツのベルトループにつないでいる。街中であっても、スマホを落としたらかなり痛い。山の中となると痛いどころか恐怖に変わる。
■もしも山でスマホを落としたらどうなるのか?
山でスマホを落としたらどうなるのか、想像してみてほしい。
GPSアプリを利用している登山者が一番困るのは、現在地や進むべき方向がわからなくなることであろう。下界(街の中)との通信手段が断たれることも大きなリスクだ。万が一、ケガや道迷いをしたとき、SOS発信ができないだけでなく、天気が悪いとき、天気予報も確認できない。Googleマップを利用して登山口までアクセスしている筆者は、自宅に帰るのでさえスマホがないと困ってしまう。
登山届を電子で提出している人は、下山通知が出せないため、家族や友人に不要な心配をかけてしまう恐れもある。
もちろん、グループで登山している場合はメンバーの誰かがスマホを所持しているはずだから、現在地がわからなくて困るとか、連絡手段が断たれるといった心配は少なくて済むかもしれない。しかし、スマホを持たない状態のまま登山を続けるとなると心穏やかではない。
これから紹介する山でスマホを落とした友人も、スマホがないことに気付きながらも自分の不注意のせいで登山を中止するわけにもいかず、登山を続行した。
しかし、スマホの捜索をあきらめたわけではなかった。山でスマホを落としたらどうなるのか? 彼はどのようにしてスマホを探したのか? ご紹介しよう。