4月に入ってから暖かい日も多くなり、山歩きの季節になってきたが、今ではすっかり必須アイテムとなりつつあるのが、スマホ。

 カメラとしても使えるうえに、クマよけラジオ、気象情報も確認できるとあって1台で何役もこなす万能アイテムだ。また、登山ナビアプリを入れておくと、地図の読図ができなくても現在地が把握でき、進むべき方向もわかる。

 初心者には心強いアプリであり、読図ができる登山者でも、一度使うとやめられない。

 今回は、そんなスマホを「ドコモ系通信事業者」と「au系通信事業者」というように、通信会社別で2台持ちをおすすめする理由を紹介したい。

■通信会社別の2台持ちで、山でスマホが使えないリスクを回避

 山では平時と比べて、落下による衝撃や水没などによる、スマホの故障リスクが高い。そのため、予備端末としてもう1台スマホがあると安心だ。

特定の携帯電話会社の電波が入らない登山スポットもあるので要注意、京都府船井郡綾部市の鉢伏山山頂付近(撮影:野口宣存)

 加えて山では、どこの通信事業者でも圏外になってしまう場所がある。また、通信事業者によりエリアが異なるため、ドコモ系通信事業者は電波が入るが、au系通信事業者では電波が入らないという場所もあれば、その逆の場所もある。

滋賀県大津市の武奈ヶ岳を琵琶湖から見上げる(撮影:野口宣存)
特定の携帯電話会社の電波が入らない登山スポットもあるので要注意、兵庫県三田市の大船山(撮影:野口宣存)

 具体的な例を挙げると、ドコモ系の電波がサービスエリアマップ上、エリア外となっている山として、兵庫県三田市の大船山、一部エリア外となっている山として滋賀県大津市の武奈ヶ岳(ぶながたけ)がある。

 また、au系の電波がサービスエリアマップ上、エリア外となっている山として、京都府船井郡綾部市の鉢伏山が挙げられる。

滋賀県大津市の武奈ヶ岳のエリアマップ(ドコモHP:携帯電話がご利用になれる登山道のマップより引用)
滋賀県大津市の武奈ヶ岳のエリアマップ(auエリアマップより引用)

 つまり、通信事業者によりエリアが異なるため、例えばドコモ系1台とau系1台のように、2台持ちをすることで、通信できないリスクを軽減できる。