今や、山でもスマートフォンは手放せません。電話やメールなどの連絡手段としてだけではなく、SNS投稿、GPSで現在地を把握したり、地図を確認したり。もちろん、写真や動画撮影などにも便利なので、登山中でもすぐに取り出せる位置にしまっておきたいものです。しかし、その大きさとカメラレンズや液晶画面などの保護の問題から、どこに収納すべきか、悩ましいアイテムでもあります。

 今回は、私なりにいろいろと試した結果たどり着いた、アウトドアでも使いやすいスマホの収納場所と収納方法をいくつか紹介したいと思います。

■「ポーチ、サコッシュ、ウエストバッグ」を使った定番の収納方法

アークテリクスの旧「マカ」は背面にスマートフォン用ポケットがあり、単体でも保護できるのでとても便利

 私がもっとも使いやすいと思うのは、バックパックとは別に小型ポーチやサコッシュ、ウエストポーチを用意して収納する方法です。とくに斜め掛けポジションは取り出しやすく、収納も楽。最近はスマートフォン専用ポケットが設けられた製品も多く発売されています。

 レンズや液晶に優しいパッドや素材が使われているので、安心して収納することができるのがポイントです。もう1つの利点は、バックパックを下ろしても、大切なスマートフォンや財布などを肌身離さず持ち歩けることです。

ゴッサマーギアが手がける58gのウエストバッグ「ヒップスター」

 以前はシンプルなサコッシュなどに、他の小物と携帯電話を一緒に入れていましたが、最近スマートフォンを新調したことを機に大型カメラレンズが傷付かないか心配になってきました。やっぱり専用ポケットがあると安心できます。

 別バッグを用意することの短所をあげるなら、体に巻くベルトが多くなり、ごちゃつくことです。その点、最近はごちゃつかない位置に巻けるウエストバッグが再び注目を集めています。

■ショルダーに取り付けて、いつでも手元に置くのも選択肢

パーゴワークスの小物のオーガナイザー兼スマートフォンも収納できるショルダーポーチ

 斜め掛けバッグの次に私の定番なのが、ショルダーに小型ポーチを取り付ける携帯方法です。各社から発売されているスマートフォン専用ポーチやボトルホルダーなどを使います。取り出しやすく、常に肩口にあるため、紛失の心配もないのが利点です。難点としては、常にチラチラと視界に入るのと、取り付けと位置調整がやや面倒なこと。

 複数のバックパックを組み合わせて使い分ける時は、脱着の容易なものがおすすめです。写真のパーゴワークスのポーチは、チェストストラップを利用するので、脱着や位置決めが簡単に行なえる優れものです。

脱着用ベルクロのスリット部分にチェストストラップを通すだけで位置が決まる仕組み