長野県の白馬山麓の北に位置する「つがいけマウンテンリゾート」は、一大スノーエリアである“HAKUBA VALLEY(ハクババレー)”のひとつ。広大なエリアに14コースが広がり、ハイシーズンは良質なパウダースノーが堪能できることで人気を集めている。
そんなバラエティーに富んだ滑りを味わえるリゾートに、2023-2024シーズンから新たな食のテーマパークとなる「つがいけ横丁」が誕生した。「つがいけマウンテンリゾート」に足しげく通い詰める自分としては、これは見逃せない新スポットだ。その食レポ体験をさっそく紹介していきたい。
■ゴンドラ山麓に4つのお店が集まる「つがいけ横丁」
「つがいけ横丁」があるのはゴンドラリフト「イヴ」の山麓駅周辺。ちょうどシャトルバスの停留所からゴンドラ乗り場に向かう動線上にある。もともとこのエリアには足湯やバー、チケット売り場、レンタルショップなどがあり、人の往来が多い場所だった。そこに新たな店を含んだ4つの飲食店が並ぶようになり“横丁”という表現がぴったりな雰囲気へと変わったのだ。
それぞれの店舗で、焼き鳥やハンバーガー、ジャークチキンサンドなど手軽なメニューが味わえ、和牛や海鮮など贅沢な料理を提供する店もある。シーズン中に数回ほど、滑り終えて宿に戻る前に「ちょっと寄っていかない? 」と、友人たちとここに訪れており、よく利用しているのが「焼き鳥つがのとり」だ。
■手軽なメニューがうれしい「焼き鳥つがのとり」
「焼き鳥つがのとり」には、もも、かわ、はらみ、つくね、ぼんじりなどの定番がそろい、1本250円とリーズナブルな点がうれしい。今回は、仲間内でシェアするために焼き鳥6本セットを注文。さらに個人的にお気に入りの白馬豚串(700円)もプラス。
この店のいいところは、注文後に焼き鳥を焼くので肉汁がしたたるジューシーな状態を味わえること。雪景色のなか、白い息を吐きながら熱々の焼き鳥をハフハフとほおばる瞬間がたまらないのだ。
「つがいけ横丁」には飲食用のチェアやテーブル、カウンターなどが屋外に用意されており、それぞれの店で購入したメニューを持ち寄って好きな場所で食べられる。そんななか、「焼き鳥つがのとり」には専用の屋内飲食スペースが用意されており、寒い日はここで食べるというのもありだ。
■スタンディングバー「TSUGABASE」
今回はスタンディングバー「TSUGABASE」でハンバーガーも注文することに。10時間煮込んだプルドポークがサンドされたもので、これにトマトや手作りコールスローなどのトッピングがたっぷり入った、最もボリューミーな「TSUGAバーガー ポテトセット」(セット1650円、単品1400円)をチョイス。さらにオーソドックスな「プルドポークバーガー」(1100円)の単品も追加した。
この店はスタンディングバーとあって、カフェやソフトドリンクのほか、ビール、カクテル、ワイン、ウィスキー、テキーラにいたるまでアルコールメニューがとにかく多い。インバウンドの姿が多くなってきた今季は、夕方になるとこの店にたくさんの外国人観光客が集まっていた。海外には夕食前にアルコールや軽食を楽しむ「アペリティフ」という文化があるが、こうしたインバウンドの様子を目にすると、海外スキーリゾートのタウンではみんな夕暮れどきにこんな風に優雅な時間を過ごしているのだろうな、なんて思う。
■では本日のメニューを実食!
この日は天気の良い穏やかな気候だったので、屋外のテーブル席を確保。仲間内でそれぞれが食べたいものや飲みたいものを買い求め、テーブルに並べてシェアしながらワイワイといただく。
焼き鳥は熱々だし、白馬豚串は肉厚で脂身までおいしい。ビッグサイズのハンバーガーに大口を開けてかぶりつくと、プルドポークからジュワと肉汁があふれ出る。とろけたチェダーチーズとの相性も抜群だ。
コンディションの良い雪を求めて朝早からコースインし、あちこちの斜面をめぐってたっぷり滑り、日が傾きはじめた頃、こうした料理を味わうのは格別な時間。1日の締めくくりを贅沢なものにでき、海外に根付く「アペリティフ」の文化をちょっとだけ体験できた気分にもなれる。
■つがいけマウンテンリゾートはまだまだ雪がたっぷり⁉
2023-2024シーズンは雪が少ないと言われ、HAKUBA VALLEYエリアとしは珍しくハイシーズンの2月に雨が降るなんてこともあった。しかし3月に入るといきなり降雪が多くなり、なんと「つがいけマウンテンリゾート」では3月中旬に今季最大の積雪量をマーク。これからの春シーズンもたっぷり滑れる期待が高まった。
しかも「つがいけマウンテンリゾート」のゲレンデトップは標高1,700mとなかなかの高さ。春は雪解けとともに滑走できるコースが減ってしまうが、通常であればゴンドラ山頂エリアをメインに毎年ゴールデンウイークまで滑走できるはずだ。
もし滑れるコースが少しであっても、例えば昼下がりで滑りを切りあげ、あとは「つがいけ横丁」に繰り出して夕暮れ時までリゾート気分を味わえばいいじゃないか。