■はじめての火起こしに挑戦!  実写版ハウルのベーコンエッグを作ってみる

実写版ハウルのベーコンエッグ(撮影:兎山 花)

 今回キャンプ場で子どもたちと、はじめての火起こしに挑戦。目標は火を起こして、ジブリ映画『ハウルの動く城』に出てくるベーコンエッグを作ること。

 まずは、火口(ほくち)作りからはじめる。火口とは火花を最初に着火させるもの。今回は麻紐を小型ナイフの刃先でフワフワにほぐしたものを使用。火口はすぐに燃えてなくなるため、着火に失敗するとたくさん必要になる。

麻紐をほぐして火口つくり(撮影:兎山 花)

麻紐をほぐした火口(撮影:兎山 花)

 次に、焚き付け材集め。キャンプ場内に落ちている杉の葉や松ぼっくり、乾燥した小枝を大量に集めた。焚き付け材は薪に火がつくまで、根気よくくべる必要がある。

ロッドの先を火口に密着させて、火花を散らす(撮影:兎山 花)

 下から順に薪、焚き付け材、火口をかまどにセットし、いよいよ火起こしに入る。

 ストライカーでロッドを削り、黒い金属粉を火口の上にかけて、火花を散らす。火花は何度も散るが、なかなか火口に着火しない。火口にかかった金属粉だけが燃え、着火するにいたらない。どうやら、金属粉が火口の繊維の隙間から落ちてしまっているのが原因のようだった。そこで、火口の上にティッシュペーパーを1枚敷いて、その上に金属粉を削ってみたら、勢いよく着火。

 子どもたちは、ようやく着火した種火を絶やさぬように、杉の葉や小枝を大量に集めてくる。薪に着火すれば、火起こし成功である。

火口から枯れた杉の葉に火が移った(撮影:兎山 花)
薪に火がつくまで、杉の葉をくべる(撮影:兎山 花)

 薪では火力が強すぎるため、予め調理用に炭も用意。薪に火がついたら炭に火を移して、いよいよハウルのベーコンエッグ調理の開始。シェラカップにアルミホイルを敷いて焦げ付きを予防し、その上にベーコン5枚と卵を4つ割り入れる。カルシファーはいないので、卵の殻はゴミ箱へ。ついでに網の上でバゲットも焼く。

遠火の炭火でバゲットを焼く(撮影:兎山 花)

 ベーコンエッグは火が強い場所、バゲットは火の弱い場所で焼くのがおすすめ。火が通ったら、お皿に盛ってできあがり。

 今回は「いただきます」の代わりに、映画風の挨拶で、「諸君いただこう、うましかてを」(引用:ジブリ映画『ハウルの動く城』セリフより)

 自分たちで、火起こしから挑戦して出来上がったベーコンエッグは、過去最高の美味しさで、子どもたちもあっという間に完食した。