世界屈指のオーロラ鑑賞スポットとして名高い、カナダのイエローナイフ。特に冬は「3日間過ごせば、95%の高確率でオーロラが見られる」と言われるほどで、街の名前くらいは聞いたことのある人も多いのではないだろうか。
イエローナイフは、カナダ北部に位置するノースウエスト準州の州都。存在としては、日本の県庁所在地に近い街である。人口は約2万人で、州都というよりは地方の小さな町というイメージの方が実態には即している。また州外からのアクセスは航空機がほとんどで、陸の孤島といったイメージの街でもある。
今回はそんなイエローナイフで一冬を過ごした筆者が実際に体験した、冬のイエローナイフの魅力を紹介していく。
■オーロラは珍しくない!? 観光客の大半はアジア系
イエローナイフでの観光といえば、やはりオーロラだ。高確率でオーロラが見られると言われている理由は2つ。1つはオーロラがよく出現するとされている「オーロラベルト」と呼ばれる、地球を覆うドーナツ状のエリアにイエローナイフが位置している点。
2つ目は、内陸の平地に位置しているため、晴天率の高いことが挙げられる。ただし、夜に天気がよいと放射冷却で地表の熱が逃げるため、オーロラが見える日の夜は普段以上に寒くなる。
また、観光でイエローナイフを訪れる人の大半は、日本・中国・韓国といったアジア系。これには「ヨーロッパの人は北欧、アメリカの人はアラスカでオーロラを見られるため、わざわざ異国の僻地まで来ない」といった要因があるようだ。