冬キャンプのシーズン到来。暖冬な今シーズンは、火力が強く長時間楽しむことを目的とする薪ストーブより、コンパクトで火力は劣るが点火の楽な石油ストーブの出番が多そうだ。
石油ストーブは、ランニングコストが安いうえに、キャンプ場だけでなく家でも使用できる。キャンプ歴3年の我が家がでは、キャンプで愛用していたギアを普段使いするうちに、目的別に石油ストーブを3つも購入してしまった。
結果感じたことは、コンパクトな石油ストーブでも十分に暖かく快適に過ごせるということ。今回は暖房出力など、製品仕様の数字からだけではわかりづらい使用感をぜひ参考にしていただきたい。
■石油ストーブでの失敗談
薪ストーブの魅力といえば、高い火力と炎の揺らぎによる癒しだが、使用する薪代を考えると、コストがかかりがち。一方、石油ストーブは1回数百円で暖かい冬キャンプを過ごせる。そう、ランニングコストがかなり違うのだ。
着火の方法も手軽な石油ストーブだが、使用の際は一酸化炭素中毒への注意が必要だ。使用時はこまめな換気とともに、一酸化炭素チェッカーの使用も欠かせない。
また、火災を防ぐためにストーブの傾きにも細心の注意を払おう。平らではないフィールドでは小さなベニヤ板を何枚か持参し、傾きの調整に使用するなどの工夫をして、安全な使用方法を遵守しよう。
しかし、使用に際し注意しておきながら、帰宅後にストーブからの灯油漏れが発覚したするという、苦い経験が筆者にはある。
ストーブの栓はしっかりと閉め、車への積み込みも完璧だったはず。今でも原因は不明だが、突然の天候悪化のなかバタバタの撤収作業で、どこかに手落ちがあったのだろう。
その日は臭いがそんなに気にならなかったが、日を追うごとに気になりだした。あらゆる方法を試すも、灯油臭は消えず、どこに灯油がついているのかわからない状態に。最終的には臭いの問題もあり、予定より早く車を買い替えするはめになってしまった。
このとき、持ち運びに便利なストーブを入れる専用のキャリーケース、ストーブバックを購入しなかったことを後悔した。一見、不要と思われるかもしれないこのストーブバックは厚手でしっかりとしており、内側もナイロン製で液漏れに強い。ストーブバックに入れて持ち運びしていれば傾くこともなく、少量の灯油であれば車内まで灯油がしみ出ることはなかったはずだ。
今回は1台目に購入したストーブの使用方法の失敗や試行錯誤を経て、吟味して2台追加購入したストーブの計3機種を紹介する。メリットだけでなく、使用して感じたデメリットも記載しているので、ぜひ参考にしてほしい。