■冬の車中泊は、アイテム次第で快適に過ごせる

 冬は気温が低く寒いため、車中泊を控えている人もいるはず。筆者はオールシーズン車中泊をしてきたが、夏場の暑い環境よりも冬のほうが快適に過ごすことができると思っている。冬は適切なアイテムを揃え暖かくすることで、車中で快適に就寝することが可能だ。今回は筆者の経験談を踏まえ、冬でも快適に車中泊ができるアイテム5選を紹介していく。

 注意点としてエンジンをかけた状態のまま就寝するとマフラーが雪で埋まってしまったり、レバーの誤操作などにより車内に排気ガスが溜まってしまい、一酸化中毒の危険性があるので絶対にしないで欲しい。また騒音トラブルの要因にもなるので、エンジンは切って過ごそう。

■冬の車中泊アイテム1 銀マットのシェード

銀マットで製作したシェードを利用して、防寒対策を行う

 冬は特に冷気が窓を通じて車内に入って来るため、防寒対策が必須。断熱効果のある銀マットを使用して冷気を遮断している。窓枠いっぱいに銀マットを隙間なく埋めることで、車内の保温効果を高めてくれる。

 車専用のシェードも販売されているが、少し値段が張る物が多い。筆者は少しでもコストを抑えるために100円ショップで購入した厚めの銀マットでシェードを自作した。

銀マットを窓枠に合わせてカットした

 作り方は銀マットを窓のサイズに合わせてハサミやカッターで切るだけ。注意してほしいのは、窓枠のサイズに合わせるのではなく、5ミリ程度大きめに切ること。窓枠にセットする際に少し押し込むような形になるが、そのほうがぴったり窓枠にはまり込むし、隙間がないほうが保温効果は高い。ぜひ参考にして欲しい。

■冬の車中泊アイテムその2 寝袋

冬用の寝袋を使用している

 寒空の下の車中で、快適な睡眠を得るために寝袋は必須。未使用時はコンパクトに収納できるので、狭い車内でも場所をとらない。自宅で使用している布団でも問題はないのだが、冬は身体との間にすき間がない方が冷気をシャットアウトできるため、寝袋の方がよい。

 昨年の冬に2週にわたり布団と寝袋でそれぞれ車中泊を経験。布団の場合、すき間風などで身体が冷えてなかなか寝付くことができなかった。寝袋の場合は身体が冷えず、暖かい状態をキープでき、快適な睡眠を得ることができた。

 寝袋はマミー型と封筒型の2タイプがある。マミー型は保温力に優れているが、寝返りなどのスペースがない車内では少々窮屈かもしれない。封筒型はマミー型ほどの保温性はないが、寝返りや体勢を変えやすいといった特徴がある。

 素材は少々値がはるが、保温性に優れたダウンを選びたい。なるべく限界使用温度が低いものを選ぼう。また、布団派はできるだけ冷気をシャットアウトできる隙間のできにくいものを選んで欲しい。

■冬の車中泊アイテムその3 電気毛布

寒い日は寝袋と電気毛布を使用している

 寝袋の下には必ず電気毛布も使用している。以前までは断熱シェードやダウンの寝袋だけで過ごしていたが一度電気毛布を導入したところ、その快適さに感動して必需品となってしまった。車中泊の防寒対策の一つにFFヒーターという、エンジン停止状態でも使用できるヒーターもあるが、それらを導入するよりも電気毛布は手軽だ。また、持ち運びもコンパクトで安全性も高い。電気毛布は冬の車中泊を始めたい方には、必須アイテムの一つである。

 ただし、電気毛布を使用するためにはポータブルバッテリーが必要である。今後の車中泊やキャンプ・災害時を考えても持っていて損はない。次の項目で詳しく説明する。

■冬の車中泊アイテムその4 ポータブルバッテリー

車中泊では欠かせないポータブルバッテリー

 電気毛布を使用するには電源の確保が必要。そこでポータブル電源が必要になる。筆者が使用しているポータブル電源は720Whの容量で、電気毛布を一晩使用しても半分以上容量が残っている。

参考HP:RIVER Pro/リバープロ https://jp.ecoflow.com/products/river-pro-portable-power-station 

 車中泊の時に限らずスマホの充電、電気ケトルや電気ヒーターの使用、ドライヤー・アイロンなどの使用にも役立つため停電などの災害時に、防災グッズとしても重宝する。ぜひ導入を検討してほしいアイテムの一つだ。

■冬の車中泊アイテムその5 カイロ・湯たんぽ

湯たんぽがあると安心して就寝できる

 もしもの備えとして、カイロや湯たんぽがあると安心して就寝できる。寝袋や電気毛布だけでは防寒が心許ないと感じる人にオススメだ。特に足元や腰など部分的に寒いと感じる場所に使用できるのは嬉しい。筆者も寒い日に車中泊を行う場合は、ホッカイロや湯たんぽを持っていくようにしている。湯たんぽは中に熱湯を入れる必要があるためひと手間かかるが、そういった手間が惜しくないほど一度使用すると毎回湯たんぽを使用して就寝したくなる。

■冬の車中泊を始めよう

防寒対策をすれば、雪でも車内で快適に過ごせる

 筆者の経験談を踏まえ、冬でも快適に車中泊をするためのアイテム5選を紹介した。最も重要なのは「快眠を得るための防寒対策」である。快適な睡眠が確保できないと、せっかくの車中泊が台無しになってしまう。次の日に疲れを残さぬよう、これらのアイテムを使用して防寒対策をして欲しい。そうすれば冬でも快適な車中泊が可能だ。ぜひ冬の車中泊を楽しんでもらいたい。